内容説明
不安定化を増す時代それでも“つながり”を頼りに自らのアイデンティティを紡ぎ出す。新自由主義・グローバル化の中で、若者の移行過程が変容した「後期近代」。先行するヨーロッパの議論を踏まえ、5年にわたる聞き取りや、アンケート調査から、日本の若者たちの今を描く。
目次
第1部 「戦後日本型青年期」の形成とその解体・再編(戦後日本における“学校から仕事へ”の移行過程―その今日的意味)
第2部 ヨーロッパにおける移行過程の変容とその性格(後期近代と個人化;自己再帰性と行為主体;アイデンティティと共同性・コミュニティ ほか)
第3部 日本の若者たちの移行過程変容(二つの移行過程調査;量的調査での移行のパターン;質的調査での移行過程概要 ほか)
著者等紹介
乾彰夫[イヌイアキオ]
首都大学東京・東京都立大学教授。1950年、東京生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
19
2010年発行。新自由主義社会のなかで、企業社会が変容し、若者の学校から仕事への歩みがどのように変わってきたのか、理論と実証的に明らかにしようとした良書。若者のアイデンティティの形成と社会との関係を考えながら読むことができた。2020/08/07
Taichi Ito
0
ベック、ギデンズの「個人化理論」と社会階層との関係を勉強するには非常にいい本。ヨーロッパの論争をまとめてくれている。ただし、学部生には難しいね。いい本なのだけど、話題にならなかったのは、「難しすぎる」からだね。少なくとも一般向けではないね。大学院進学を考えている学生か、大学院生が読むのに適しています。レファレンスも参考になります。2012/07/21
ぼーん
0
若者の移行過程を見る際には重要な視点となってくる、「社会変容」。
昌也
0
八千代2021/02/19
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- 洋書
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