内容説明
港町を舞台に、新たな歴史の扉が開く。水陸の交通路が接触し、さまざまな人や人物・情報が行き交う港町の姿をつうじて、国境を超えた広域ネットワークの実態を描き出す。
目次
第1部 環日本海と環シナ海(北東アジアの河川、海上交通とその拠点―「満洲仮府」デレンの繁栄;「鎖国」下の密貿易と環日本海の港町;「庚申年の倭寇」歴史地理学的検討―鎮浦口戦闘を中心として ほか)
第2部 イスラームとインドの海(東南アジアのイスラーム港市と陶磁貿易;一三~一六世紀、コロマンデル海岸の港町―刻文史料と中国陶磁器片にみる;ペルシア湾と砂漠を結ぶ港町)
第3部 地中海から北海へ(近世のヴェネツィア絹織物産業とオスマン市場;キオスに集う人々―中世ジェノヴァ人公証人登記簿の検討から;海峡都市ストックホルムの成立と展開―メーラレン湖とバルト海のあいだで)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
OKKO (o▽n)v 終活中
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図書館 ◆檀上寛「明代『海禁』の実像」pp.145~178、村井章介「この巻が語るもの」pp.1~10のみノート。時間があれば中東欧州東アジアの港湾・海域世界に関する他の収録論文も読みたいが ◆明代海禁政策理解の入門に選んだ本書で「元期や清期のそれとは目的も方法論も異なる」という檀上氏の説にいきなり触れちゃったわけだが、「明代の海禁は『海禁=朝貢システム』と解さないと理解できない」という論が非常に明快かつ説得的。素人なワタクシにもわかりやすく ◆さて次はイエズス会と海禁との関係考察のための資料を探すべし2015/08/15




