内容説明
女帝の否定と女性の政治領域からの排除を決定づけた皇室典範と家族法。その成立過程を再検討し、アンバランスな両性関係を規定した近代日本の法制度や国家道徳が抱えもつ二重構造を解き明かす。
目次
序章 近代国民国家の編成と両性関係
第1章 明治初期における両性の関係をめぐる議論
第2章 新律綱領「妻妾二等親」規定の波紋
第3章 皇室典範作成課程における皇位継承の問題―女系・女帝に関して
第4章 国体・教育勅語・国民道徳
第5章 家制度と庶子
第6章 法典調査会における議論―明治三一年民法の性格
第7章 近代公娼制度の成立過程―東京府を中心に
第8章 一九〇〇~一九一〇年代の両性の関係
終章 両性関係からみる日本近代の国家と社会、個人
著者等紹介
早川紀代[ハヤカワノリヨ]
1941年生まれ。1970年、東京都立大学大学院人文科学研究科(哲学専攻)修士課程修了、博士(文学)。現在、横浜市立大学などで非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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