内容説明
前6~8世紀、諸民族が出会い、征服と被支配、融合と分裂を生む。多様性と統一性を軸に古代世界を読む。
目次
古代地中海世界への視覚
第1部 古代地中海の多様性と統一への歩み(ギリシア世界の展開と東方世界;ヘレニズム世界の形成と東地中海;ヘレニズム時代における文化の伝播と受容―地中海東部諸地域におけるエジプト神信仰について ほか)
第2部 古代帝国の解体と地中海世界の変容(元首政期の属州ガリア;解体前夜のローマ帝国―遠心力と求心力の葛藤;ローマ帝国における「異教」とキリスト教 ほか)
感想・レビュー
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xin
3
古代ギリシアとローマ時代に関する論考を集めた本。そこそこ読みやすくこの時代の概略をつかめる。特に興味を惹かれたのは帝政ローマ後期の宗教・思想を扱った症で、キリスト教とそれまでのローマ帝国の宗教の関係についての部分。2016/02/07
まさる
2
古代地中海を網羅的に纏めようと言う意図のもと、複数の著者に叙述された小論文集である。個人的に興味深かったのは第3章、第9章の信仰関係の地中海世界における広まりと、その変容と定着。そして第8章の統治能力の低下による皇帝滞在地の変遷とコンスタンティノープルの大都市化である。どれも帝政ローマ後期においてよく議論される題材であるが、小論文としてかんけつにまとまっており、後期ローマ帝国を知ることができた。2016/01/28
陽香
0
0004012011/04/19