出版社内容情報
「アイドル」と「ファン」に“純愛”は成立するのか――しかも“百合”だし……
古参にして唯一の舞菜ヲタ「えりぴよ」。収入のすべてを舞菜に貢ぎ、自分は常に高校時代の赤ジャージ。舞菜への愛で鼻血が出てしまう…伝説の女。「推しが武道館ライブまで駆け上がってくれたら…自分は死んでもいい」そこまで深い愛をアイドルに注ぐファンの想いが報われる日は来るのか!?『まんがの作り方』の平尾アウリ最新作は「アイドルとファンの百合」。アイドルヲタあるあるネタ満載のめちゃめちゃ楽しい作品ですが、裏テーマは「純愛」です!
【著者紹介】
8月30日生まれ。岡山県倉敷市出身。2007年に第2回龍神賞<銀龍賞>を受賞。受賞作『まんがの作り方』がそのまま「COMICリュウ」で連載化され、コミックス全8巻の人気作品となる。2015年~同誌で『推しが武道館いってくれたら死ぬ』連載開始。現在も大人気連載中。他のコミックスに短編集『4月1日』(徳間書店)『夏空に、きみと見た夢』全2巻(フレックスコミックス 原作・飯田雪子)『OとKのあいだ』『センセイと僕』(幻冬舎)『今日も渋谷のはじっこで』(祥伝社)がある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
113
アニメを面白く観ているので、原作漫画を読んでみる。アニメ同様に、主人公のえりぴよさんの勢いに巻き込まれた。鼻血吹いたり倒れたり怪我したり、大変なものの楽しそうな様が面白可笑しい。推しの舞菜とえりぴよさんの想いが絶妙にスレ違っているのも哀切ながらも、ラブコメ的な面白さがある。原作の方が、絵のリアル感は増してる感じ。リアリティーあるのは絵が端正なのもあるが、どっかで著者の体験が入っているような気がする。私はアイドルをここまで推したことがないし、将来的にもないと思うけれど、筋の通った生きがいがあるのは羨ましい。2021/04/28
徒花
77
まあまあかな。3巻まで。地下アイドルにドはまりしているアイドルオタクたちの日々をつづった作品。主人公は女性ながらグループ内でもあまり人気がない子を激推していて、そのために日常生活のすべてを捧げているのが甲斐甲斐しい。さほどメジャーではない地下アイドルだからこそ、ファンとの距離が近くて交流があり、舞台以外の場所でもあったりしながらも、「推し」であるがゆえに距離を縮められないもどかしさがあったり。なるほどこういうロジックでファンは動いているのかと勉強になったり。2023/03/23
ひうら
72
まんがの作り方の頃から大好きな作風 今回もまた、なるほど!という形の百合が読めて感動 えりぴょとまいなの両片想いが報われてほしいと願うと同時に 絶妙なすれ違いが面白くて勘違いし続いてほしいという 相反するジレンマ2017/05/03
くりり
63
献本14/88。推しを精一杯応援するアイドルオタ、確かに舞菜は可愛いけど、えりぴよは痛すぎる(笑)2017/09/27
長野秀一郎
36
アイドルオタクコメディ百合風味、でいいのかなこの本?まずドルオタ主人公というのが新しい。タイプの違うドルオタ3人にスポット当ててるのが良い。古参オタ・くまさは「僕が一番れおのことを好きでいたい」、新参オタ・基は「僕が養うから空音ちゃんにはうちでおいしいご飯作って待っていてもらいたい」とそれぞれアイドルへの想いを語る中、主人公・えりぴよは「舞菜が武道館いってくれたら死んでもいい」と、徹底的に自分の欲得がない。まさに究極の愛。対するアイドルたちもひたすら可愛く、健気でファン想いなのが良い。評価52017/09/06