内容説明
本書は、天文学における20世紀最大の「はぐれ馬」、フレッド・ホイルと、学生時代からの共同研究者だったチャンドラ・ウィクラマシンゲによる宇宙生物学の本である。ホイルはすでにノーベル賞級の成果を上げ、世界的に著名な理論天文学研究所を創設し、ナイトの称号も受け、いわば功成り名を遂げた人物である。そんな人物が「地球の生命は宇宙から来た。そして、現在も来続けている」という、世間の常識に真っ向から反するような異端の学説を唱えた。そのセンセーショナルな学説の中身とはどんなものだろうか。
目次
第1章 生命の起源と進化の鍵を握る彗星とは何か?
第2章 地球大気へ侵入する彗星の物質たち
第3章 地球における生命の誕生
第4章 進化のメカニズムを検証する
第5章 宇宙からやって来る病原体
第6章 地球外の太陽系天体に生命は存在するか?
第7章 星を生み出すもの―星間物質は何からできているか?
第8章 生命は宇宙の壮大なサイクルとつながっている
第9章 銀河宇宙の進化をコントロールする宇宙塵
第10章 地球外知的生命体は存在するか?
第11章 宇宙的知性の究極の存在―コズミック・インテリジェンス
著者等紹介
ホイル,フレッド[ホイル,フレッド][Hoyle,Fred]
天文学者。1915年イギリス生まれ。2001年8月に死去。ケンブリッジ大学天文学研究所所長、カーディフ大学名誉教授等を歴任。恒星内で重元素が生成される過程を解明したことで知られる。1957年王立協会会員に選出され、1972年ナイトに叙せられた。1997年クラフォード賞を受賞
ウィクラマシンゲ,チャンドラ[ウィクラマシンゲ,チャンドラ][Wickramashinghe,Chandra]
天文学者。1939年スリランカ生まれ。カーディフ大学カーディフ宇宙生物学センター教授・所長。カーディフ大学応用数学天文学名誉教授。1960年代から故フレッド・ホイルの共同研究者として星間物質と宇宙生物学の研究に従事し、天文学に重大なパラダイムシフトを引き起こした
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
脳科学者。1962年10月20日東京生まれ。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授(脳科学、認知科学)。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。2005年、『脳と仮想』で、第4回小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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