出版社内容情報
望まぬが斬らねばならぬ。
相手はオオカミの化身…
好評! 揉め事始末の名捌き
長篇剣戟小説
表沙汰にできない揉め事の内済を生業にする九十九九十郎(つくもくじゅうろう)。
元御小人目付で剣の達人でもある。
若い旗本、大城鏡之助が御家人の女房を寝取り、訴えられていた。
交渉は難航したが、九十郎の誠意あるとりなしで和解が成立した。
だが鏡之助は九十郎への手間賃を払おうとしない。
数日後、牛込の藪下で鏡之助の死体が発見された。
御家人とともに九十郎にも嫌疑がかかった…。
長篇剣戟小説。
内容説明
表沙汰にできない揉め事の内済を生業にする九十九九十郎。若い旗本が御家人の女房を寝取り、訴えられていた。交渉は難航したが、九十郎のとりなしで和解が成立。だが旗本は手間賃を払おうとしないばかりか、数日後に牛込の藪下で死体となった。旗本は銭屋「倉田」に大金を預けており、九十郎にも嫌疑がかかる。事件解明に乗り出した九十郎は、銭屋の番頭に怪しい匂いを嗅ぐ。長篇剣戟小説。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。出版社勤務を経て作家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kei302
47
徳間文庫の新装版。不義密通のもみ消し内済と両替屋さん一家の秘密。タイトルの“狼”の正体に驚いた。相棒に「甘い」と言われながらも加島秋介さんの冤罪を晴らすために働く九十九九十郎。お七の料理はひと工夫してあって美味しそうだし子どもたちの様子には癒やされるしで、もめ事の中身にはうんざりしますが、次も読みます。2025/05/08
ひさか
18
2015年5月徳間文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。2025年1月徳間時代小説文庫新装化。不義密通、神楽坂、望月、の章で構成。内済に持ち込んだ武士の濡れ衣を晴らすための九十郎の振る舞いが興味深く面白い。なんで狼?と思っていたがラスト近辺で唐突ともいえる筋運びで明らかに。なるほど狼だった。2025/05/02
ニッキー
2
記録に無いが読んでいるかもしれない。記憶にはない。 第二巻、なかなか面白い話の筋立てになっている。 今月は7冊目、やはりゲームより面白い。もっと早く読めたらもっと楽しいかもしれない。 今読んでいるのは過去に読んだシリーズを二つ並行して読んでいる。飽きない。再購入しているのが勿体無いかも。2025/07/29
しあわせのトシ
2
楽しめました。辻堂さんの,風の市兵衛や他のシリーズ含めて、個人的感想ですが、ベストワンでした。もちろん異論はあると思いますが。上田さんが亡くなり、佐伯さんもご病気かと聞く中、(これは新装版のようですが) 辻堂さんは私より4歳上ですが、ますます健筆をふるっていただきたいものです。2025/06/14