出版社内容情報
よき妻であり優しい母親、
その正体は凄腕の暗殺者。
謎の死を遂げた夫。
壮絶な闘いの果てに待つ衝撃の真実!
本書『ライアー』は傑出したアクション小説であり、愛の小説である。
ここ十年のエンターテインメントのエッセンスが詰め込まれている、
まさに必読の小説といえる。
――文芸評論家・池上冬樹氏(解説より)
神村奈々、四十一歳。物静かで優しい研究者の夫と可愛い息子に恵まれ、
幸せな家庭生活を送っているが、裏の顔は対象人物の「国外処理」を行う秘密機関の工作員。
ある日突然飛び込んできた夫の死を告げる電話。娼婦らしき女と一緒に焼死したという。
事件の真相を探る奈々の前に現れる襲撃者たち、組織内部の抗争。
美しき暗殺者の壮絶な闘いが始まる。
大沢在昌が放つ、傑作ノンストップ・ハードボイルド!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
88
大沢さんの文庫最新刊で殺し屋の話です。殺し屋とはいうものの、日本国内では殺しを行わない秘密の組織(政府がらみの)で普段は旦那もいて子供もいる若い女性です。上海で仕事は行うものの、地元の官憲につかまりますがすぐ釈放されます。国内に戻るとこの主人公の旦那が火事で事故死をしてそれを探るうちにさまざまな襲撃を受けます。新宿警察の刑事と捜索を進めていって・・・。読んでいて解説にもありますが、映画でシリーズでみた「ボーン」を思い出しました。女性ながら本当に強い。またこの題名もなぜ主人が死んだかによってわかります。2023/04/16
GAKU
38
読んでいる本に登録しようとしたら、10年ほど前に新刊本で読んでいた事が判明。取りあえず再読しましたが最後までストーリー全く覚えていなくて、初読のように読めました。ただ感想は新刊本の時と同様、今ひとつでした。残念。2024/10/15
izumi
13
政府の下で、暗殺活動する暗殺機関のエースがヒロインでした。なかなか話は、面白かったです。だいぶ厚かった割には比較的早く読めました。しかし、現実でこんな機関が暗躍していたのでは、メディアが報道することは本当に信じられない。2024/08/30
海龍読書部
11
人○しのプロ組織に所属する凄腕人○しの女性の物語。頭いい奴らのアウトレイジ見てる感覚になった。これを見ていると何が正義で何が悪なのかわからなくなってくる。まあ平穏を乱すのが悪なんだろうけど。○し屋とはまた違うんだけど、組織に所属している分より高度な技術が必要だと思うし、なんか難しそう。それをいとも簡単にこなす主人公。マジカッケー!2025/01/28
YONDA
9
久しぶりの大沢作品。強い女性はカッコいい!こんな機関が国益のために存在していても不思議じゃない世の中。そしてマスコミの言うことは信じられず。奈々と智が幸せに暮らしていたらいいなぁ~。2024/10/08