出版社内容情報
トクマの特選!;笹沢左保;ミステリ;有栖川有栖;天知昌二郎;誘拐;タイムリミット
内容説明
ペンの暴力か?それとも正義の報道か?美容業界のカリスマ・環千之介の悪徳商法を暴露したフリーライター・天知昌二郎。窮地に陥った環と娘のユキヨは相次いで自殺。残された入婿の日出夫は報復として天知の息子を誘拐、5日後の殺害を予告してくる。ユキヨの死が他殺と証明できれば息子を奪回できる可能性が。タイムリミット120時間。幼い命がかかった死の推理レースの幕が上がった。
著者等紹介
笹沢左保[ササザワサホ]
1930年生まれ。1960年、初長篇『招かれざる客』が第5回江戸川乱歩賞候補次席となり、本格的な小説家デビュー。1961年『人喰い』で第14回日本探偵作家クラブ賞を受賞。テレビドラマ化されて大ヒットした『木枯し紋次郎』シリーズの原作者として知られ、推理小説、サスペンス小説、時代小説、恋愛論などのエッセイ他、歴史書等も含む、380冊近くもの著書がある。2002年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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涼
53
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/08/post-049bf6.html 話は予想通りの展開でしたが、表紙カバーに違和感があります2022/08/22
おうつき
19
笹沢作品を読むのは初めてで、セレクションの中から何故かこれを最初に読んでしまった。息子を誘拐されたルポライターが、恨みが筋違いである事を証明する為に女性の自殺の真相を明かそうとするタイムリミットサスペンス。土台の設定に無理があるような気はするが、最初から最後まで中弛みなく読ませる内容だった。真相は最初の出発点からは想像もつかない所にあり、途中途中で意外な方向に話が転がっていくのが面白かった。2022/10/24
だるま
17
膨大な笹沢作品の中から、有栖川有栖さんが厳選したセレクションの第5弾。フリーライター天知の1人息子が誘拐される。犯人は天知の暴露記事が原因で飛び込み自殺をしたと思われる女性の夫で、「5日後に必ず息子を殺す。愛する者を奪われた苦しみを味わえ」と電話をして行方を眩ます。天知は殆ど手掛かりが無いままに5日以内に犯人を探す羽目に・・・というタイムリミット型のサスペンス・ミステリー。章ごとに時間が減っていくのだが、ドキドキ感はあまり味わえず、結末も想定内だった。このセレクション、段々と自分の好みから離れていくなあ。2022/06/19
やまだん
5
ルポライターである天知昌二郎の記事が原因で環ユキヨという女性が自殺する。その夫である環日出夫は、復讐のため、天知の5歳の息子、春彦を誘拐する。身代金目的でなく、120時間天知を苦しめ、その後、殺害するという。春彦を救うためには、ユキヨの死が、自殺に見せかけた他殺であることをを証明し、真犯人を示し、日出夫に、復讐をする必要がないと知らしめるなければならない。そう考えた天知は捜査を行う。タイムリミットが迫る中の捜査というサスペンスに加え、真相の意外性も高い。誘拐ミステリの傑作といっていいデキ(75点)2022/12/24
ふぃえ
4
有栖川有栖選 必読! Selection5。自殺した女性の夫が、その自殺は主人公のせいだと主張して、主人公の幼い息子を誘拐して5日後に殺害すると予告。主人公は、その女性の死が他殺と信じ、それを証明しようと奔走するという話。他殺と信じる根拠がいまいち薄いけれど、面白かったです。なにより、舞台が高知県の足摺岬!幼いころ家族旅行で行ったことがあるので、テンションアゲアゲでした。2025/03/31