出版社内容情報
安永年間、江戸の町で起こる怪異に、からくり師・吉右衛門と剣豪・十三が立ちあがる。『陰陽師』著者が贈る異色の時代活劇小説!
内容説明
時は安永年間、江戸の町では凶悪な強盗団「不知火」が跋扈し、「新免武蔵」と名乗る辻斬りも出没していた。本所深川に在する堀河吉右衛門は、からくり師として法螺右衛門の異名を持ち、近所の子供たちに慕われる人物。畏友の天才剣士・病葉十三とともに、怪異に立ち向かうが…。『陰陽師』『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』『宿神』の著者が描く、奇想天外の時代伝奇小説、開幕。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、神奈川県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。77年、「カエルの死」で作家デビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』など、多くの人気シリーズを持つ。89年、『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞を受賞。98年、『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞。2011年『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞を受賞。また同作で12年に吉川英治文学賞を受賞。17年に菊池寛賞、18年に日本ミステリー文学大賞を受賞。18年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ettyan えっちゃん
6
伝奇もの?いや、剣豪もの?とハテナのまま読み進めると、何というか細切れエピソードの連続で、物語が見えないのだが、上巻の後半から色々なピースがハマってきて、ぐんぐん面白くなってきて、下巻へ。 え?そういう話になるの?と 2024/09/17
かずぺん
3
一気読みです。下巻に入ります。2022/08/04
しゅう
1
まだ、まったく話が分からない。C2023/07/26
かるまじろ
0
初読にも関わらずどこかで読んだ事があるようなデジャヴュを覚えつつ読み進む内にピンときた。 本作の主人公"堀河吉右衛門"のキャラクターが「大江戸火龍改」の主人公"遊斎"と酷似しているのだ。 前者は魔羅の様な鼻をした馬面のに対し後者は白髪ロンゲで女と見紛うばかりの妖艶な色男と容姿の違いこそあれ家の中に海外書物や様々な怪しげな像などの変な物がそこら中に転がっていて近所の子供たちのたまり場になっているところなどは丸被りしています。 発行年から考えるとこちらで作ったキャラ設定を後者で焼き直したのかも知れないですね。2023/10/26
北刻堂
0
タイトルから勝手に海賊ものかな? と想像していたら違った(笑) まぁ、でものっけから盗賊集団が登場するので、そう外してはいなかったが。 その後は、からくり屋敷の法螺右衛門とか、切らずの辻斬りとか、剣士の病葉十三とか、立て続けに登場して、何がどうなるのだ? と思っていたが、どうやら法螺右衛門こと吉右衛門がこの物語の主人公であることがやがて分かった。そして、この法螺右衛門の周囲にほとんど妖怪みたいな盗賊軍団がなにやら仕掛けて物語が佳境に入っていく。さてさてどう天海・・じゃなかった展開していくのか・・・で下巻へ2023/03/01