出版社内容情報
政治家により捜査を妨害されたとき、所轄の面々は…。大人気警察小説シリーズ第4弾!
内容説明
マンションで転落死と思われる男性の死体が発見された。死亡した男は、大物政治家が絡む贈収賄事件の重要参考人だった。さらには政治家の公設第一秘書、私設秘書も変死。自殺として処理するように圧力がかかる中、葛木が極秘裏に捜査を開始すると、予想だにしない黒幕が浮かび上がってきて…。政治が真実を闇に葬ろうとするとき、所轄は警察の矜持を保つことができるのか?
著者等紹介
笹本稜平[ササモトリョウヘイ]
1951年千葉県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒業。出版社勤務を経て、海運分野を中心にフリーライターとして活躍。2001年、『時の渚』(文藝春秋)で第18回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。2004年には『太平洋の薔薇』で第6回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コブタ
5
題名の危険領域の通り余りにも危険な巨悪への追求捜査。キャリアの息子も少々二の足を踏む展開。事件解決は親父と所轄、地元警察のはぐれ刑事の執念の賜物。面白く読了。2019/10/22
とっく~。
5
今まで読んだミステリー小説の中でもトップクラスの巨大な悪との対決だった。 政治の中枢にいる政治家達の犯罪に迫るというまさに危険領域に足を踏み入れるノンキャリアの刑事たちが、みんな自分達のクビも顧みず熱くて、悪い政治家達とは対照的だった。2019/10/02
詩界 -うたか-
4
#読了 #笹本稜平◆父の背を見てきた俊史は二課の理事官になったものの父と同じ一課がよかったと愚痴をこぼす/マンションからの転落死体の身元判定に難航していると息子から電話が入る「梶本という男じゃないか調べてほしい」――捜査本部をたてずに追い込みをかけていくことに葛木は違和感を覚える。政治と警察の上部に葛木は捜査を進めることにし――◆笹本さんらしい警察小説って感じです。悪をやっつける。2020/02/28
めだか
3
今回は東京を飛び出して、福井県警とその所轄との広域合同捜査本部事件。警視庁所轄と福井県警所轄に通じる“所轄魂”が事件を解決に導く。中央も地方も相変わらず警察上層部は保身に動くが、現場刑事が政界まで及ぶ大事件に挑むのはいつもながら力が入り、感動する。父子の関係が素晴らしいこのシリーズは大好き!2019/08/12
布施鶴之助
3
左手で挟むページ数がどんどん薄くなるのになかなか解決の糸口が見つからず、500ページも読んだのにまさかの真相は闇パターン?かと思ったら、残り数ページが怒涛の解決譚。 あまりにも急展開でやや消化不良。俊文を主人公にした政界スキャンダル奮闘編でも作ったら良かったのでは?と思わなくもない。 会話の説教っぽさも相俟ってやや疲労気味の読後感でした。次に期待。2019/08/05