出版社内容情報
この財産、めったな奴にやれるものかーー。莫大な遺産をめぐって人間のあくなき欲望が絡み合う。江戸川乱歩推薦の名著、復刊!
内容説明
この財産、めったな奴にやれるものか―。河原専造は余命半年と宣告された。唯一の相続人は年若き後妻。しかし彼女が遺言状の有無を弁護士に問い合わせていたことを知り、専造は激怒。過去付き合っていた四人の女が生んだ子供たちを探し出し、遺産の相続人に加えることにした…。莫大な遺産をめぐって人間のあくなき欲望が絡み合う著者の代表作。江戸川乱歩が激賞した名作、ついに復刊!
著者等紹介
南條範夫[ナンジョウノリオ]
1908年東京生まれ。東京帝国大学法学部、同経済学部卒業。満鉄調査部ほかを経て、國學院大學教授となる。「週刊朝日」の懸賞小説に入選。56年「燈台鬼」で直木賞、82年『細香日記』で吉川英治文学賞を受賞し、時代小説、歴史小説を中心に数多く執筆した。75年紫綬褒章を受章。2004年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aki
5
昭和30年代と古い話ではあるけど、悪い奴らばかり出てきて面白かった。2時間ドラマになりそうと思ったら、昔々に映画化されていたのね。見てみたい〜2019/06/29
katsu
2
遺産を狙う人物たちが絡み合う様子が面白い。悪人ばかりなのでオチが難しいところだが、なかなかの結末。2023/08/28
コマンドー者
1
カッパノベルス第一号となる作品。南條範夫氏の初の推理小説で、江戸川乱歩が絶賛とのことだが、推理小説ではなくサスペンス小説だろう。山崎豊子の女系家族とよく似た遺産相続を巡るドロドロ劇で、今読んでもそこそこ面白い。2022/11/14
竜王五代の人
1
南條先生の現代ものは初めて読んだが、テレビドラマのように通俗的、映画化されたのもよく分かる。登場人物は金銭欲と色情欲しかないゲスがほとんどで、そうでなかったらグズ。そいつらが社会的にも、実際的も次々と死んでいく蟲毒状態(最後に一人だけ生き残るのも)。2021/07/30
RS
1
初読の作家さん。解説によるともともと異なるジャンルの作家であったが江戸川乱歩の勧めで書いた初ミステリらしい。登場人物が悪党揃い。4組の話が同時に動き名前が覚え切れず振り返るところもあったが引き込まれて一気に読んだ。最後は、はっきり書いてないけどそこまでするかと。昭和30年代おもしろそう、他も読んでみようかな。2019/05/20
-
- 電子書籍
- 発達障害に気づかない大人たち〈職場編〉…