出版社内容情報
戦後、焼け跡で少年はただひとり生きる。家族が戻ってくると信じて……。松本清張賞受賞作家が描く「孤児文学」。鞍馬民雄は東京大空襲で母親、弟と生き別れた。父親も戦争で行方知れずとなっており、奇跡的に残った自宅の防空壕でひとり、家族を待ち続けることを決意。しかし、民雄のもとには、家を奪おうとする孤児、人さらい、狡い大人などがいつしか集うようになり……。まだ幼い民雄は、戦争の爪痕が残る東京で生き残ることはできるのか。GHQが日本を占領する過酷な時代を描いた戦争孤児文学。
三咲光郎[ミサキミツオ]
著・文・その他
内容説明
鞍馬民雄は東京大空襲で母親、弟と生き別れた。父親も戦争で行方知れずとなっており、奇跡的に残った自宅の防空壕でひとり、家族を待ち続けることを決意。しかし、民雄のもとには、家を奪おうとする孤児、人さらい、狡い大人などがいつしか集うようになり…。まだ幼い民雄は、戦争の爪痕が残る東京で生き残ることはできるのか。GHQが日本を占領する過酷な時代を描く戦争孤児文学。
著者等紹介
三咲光郎[ミサキミツオ]
1959年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒。1993年「大正暮色」で堺自由都市文学賞、1998年「大正四年の狙撃手」でオール讀物新人賞、2001年『群蝶の空』で松本清張賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さんつきくん
5
戦争孤児の話し。主人公の民雄は東京大空襲で家を失くし、家族は行方不明になった。最初は親戚宅や学童疎開先の千葉にいたが、やがて実家があった場所に戻る。焼け野原の東京。実家跡には堅牢な造りの防空壕があって、そこで住み、行方不明の家族を待っていた。やがて終戦。他の浮浪児や愚連隊が民雄の土地を狙い、民雄を力でねじ伏せ家来にしようとするが、民雄は戦い続ける。上野の闇市の様子、地下道に溢れる浮浪児や復員兵などの描写は興味深く読めた。序盤に出てきた糸井が、終盤どう絡んでくるのかが気になって読み進めた。2024/02/23
Iwasa Akiko
2
戦災孤児の悲しい話。親も兄弟も、戦争で逃げ惑う中離れ離れになり、死んだところをはっきり見てないから死んだとも割り切れず、子供一人で生き残ってしまったら、どうやって生きていけばいいのか…大人でさえ自分一人のことで精一杯、社会インフラも壊滅して頼れない…。大人に騙され、子供同士も騙し騙され、生き抜くためには、善悪も二の次。逞しく賢く生きていた民雄君のあまりに哀れな最後が切ない。父親は、家族を守るために防空壕を作っていて欲しかった。立場上、しょうがなかったんだろうけど。2018/04/13
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