徳間文庫
大奥騒乱―伊賀者同心手控え

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198939076
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

十代将軍家治の治世。伊賀者御厨一兵は将軍継嗣を巡る大奥の権力争いに巻き込まれる。命をかけた女の闘い。人気作家の新境地。

十代将軍家治の治世。幕府の最高権力者は田沼意次であった。「専横は許せぬ」反旗を翻した松平定信は田沼失脚の糸口に大奥の取り込みを画策。だが田沼と大奥の結束を崩すには至らない。そこに風雲急を告げる事態が。田沼に反発する大奥上臈・滝川の部屋子・すわが懐妊したとの噂が流れたのだ。すわが世子を産めば田沼もろとも大奥の大半が放逐される。慌てた表使い大島は伊賀者・御厨一兵に真相解明を命じた。女たちの権力争いはやがて戦慄の展開に。

【著者紹介】
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。現在、大阪府下にて歯科医院を開業。97年に「身代わり吉右衛門」で小説クラブ新人賞佳作、2010年に『孤闘立花宗茂』で中山義秀文学賞を受賞。日本推理作家協会、日本文芸家協会会員、日本歯科医師会会員。

内容説明

将軍家治の寵臣田沼意次に遺恨を抱く松平定信は、大奥を害して失脚に導こうとする。実行役は腹心のお庭番和田要。危難を察した大奥表使い大島は、御広敷伊賀者同心御厨一兵に反撃を命じる。要をはじめ数々の刺客と死闘を繰り広げる一兵。やがて大奥女中すわ懐妊の噂が駆け巡り、事態は急転。女中たちの権力争いが加熱し、ついには死者までも。修羅場を迎えた一兵は使命を果たせるのか!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんぶん

16
【図書館】 暇つぶしに恰好の一冊、上田秀人には珍しく一巻もの。一介の忍者である御厨一兵が主人公の江戸城物、大奥の局に呼び出された伊賀者がいろいろな危難に巻き込まれるアクション時代劇。 大奥と老中、御庭番、伊賀者、松平定信、田沼意次を巻き込む権力闘争。大奥の思惑、権力の横暴、三者三様の思惑が乱れ飛ぶ。 果たして一兵の運命は・・・ 上田氏としてはこじんまりとしたお話だが、息抜きに読む分には面白い。 例によって説明調がアクションを阻害する、どうしても上田節が入ってしまう、これは上田時代小説のクセと言う物だから。2019/11/30

だいゆー

11
伊賀者の悲哀。田沼意次は権謀術数を駆使しますが、ちょっといい人です(^^;2014/11/07

だいしょう@SR推進委員会

7
史実の裏にある思惑。この作家さんらしい結末でした。他のシリーズでは、敵役の忍びの青年が主人公。城中で張りめぐらされる策謀に翻弄されながら、自分の力を見つめ直し、さらに、自分の道を選びとっていきます。シリーズ物だと、かなり冗長になりがちな展開も、これ一冊にまとめたせいか、濃い内容で進み、緊迫感の中で読了しました。他の作品のいくつかは時代でリンクする物もあるので、こんな感じで、いくつかは決着してくれんかな~と思ってしまいましたよ。2015/03/06

しょうこ

6
面白かったです。田沼意次は色々な見方がある御仁ですが、傑物には違いないので、この描き方、好きですな。ただ、何処かで見たようなオチのつけ方だったような。気のせいかな?2015/06/03

goodchoice

4
上田さんの本にしてはテンポよく進んで、あっという間に終末を迎えたので、オオッと思ったら、これで完結だった。最近上田さんのシリーズはどれも長すぎて読みづらいのだが、この本のようにテンポよく進んでくれると本当に面白い。是非、他もこうして欲しい。2015/03/03

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