出版社内容情報
「定朝様」と呼ばれる独自の造仏様式を確立した仏師の清冽な半生を注目の時代小説作家が描く。第32回新田次郎文学賞受賞作。
時は藤原道長が権勢を誇る平安時代。若き仏師・定朝はその才能を早くも発揮していた。道長をはじめとする顕官はもちろん、一般庶民も定朝の仏像を心の拠り所とすがった。が、定朝は煩悶していた。貧困、疫病が渦巻く現実を前に、仏像づくりにどんな意味があるのか、と。華やかでありながら権謀術数が渦巻く平安貴族の世界と、渦中に巻き込まれた定朝の清々しいまでの生涯を鮮やかに描く。第32回新田次郎文学賞受賞作。
【著者紹介】
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。2011年、デビュー作『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞を最年少受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』で、本屋が選ぶ時代小説大賞2012ならびに第32回新田次郎文学賞を受賞。その他の著書に『ふたり女房』『関越えの夜 東海道浮世がたり』(以上徳間書店)『日輪の賦』(幻冬舎)『夢も定かに』(中央公論新社)、エッセイ『京都はんなり暮し』(徳間文庫)がある。



