徳間文庫
ロンツーは終わらない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 424p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198937201
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

頑なで孤独な中年・岩山は、バイクでロングツーリング中の青森で自傷癖のある歯科大生・斗児を拾ってしまった。代々歯科医院の家から逃れ、なんとしても東京駅に向かおうとする斗児に父の追手が迫る。青森、岩手、宮城、福島、茨城―あらゆる移動手段で奇妙な逃走劇を繰り広げるうち、岩山の胸に、封印していた亡父との残酷な過去が甦ってきた…。親子とは何かを問いかける入魂作。

著者等紹介

山田深夜[ヤマダシンヤ]
1961年福島県生まれ。地元の高校を卒業後、神奈川県横須賀市で私鉄職員として約20年勤務。初の長篇小説『電車屋赤城』(2007年角川書店)が吉川英治文学新人賞候補になり、注目を集めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロユキ

18
◇curtisさんに教えてもらった一冊◇舞台は青森から東京まで。ねぶた祭りの暑い時期に読むのが最適!「父親と息子」がテーマ。作中に出てくるいろいろな「父と息子」…自分と父との関係を考えさせられますね。息子がいるお父さんならもっともっと楽しめるでしょう。読書感想文用に読んでもいいかも、男子限定ですけど。2014/08/09

シガー&シュガー

6
バイクより旅と心模様にメインが置かれている話。メインキャラの二人の幼さが際立っていた序盤はちょっと苦手な作品かなあと思っていたものの、良い味の脇役が出てくるにつれてお話しが広がり、正直に言えば大した事件ではないよね…と思いつつ、人生は回り道こそ面白い、と合点してしまう読み応えを楽しみました。父子関係への描写とこだわりがちょっとくどいですが、読み手が色々と自分に引き寄せて想いを馳せることが出来る部分です。主人公岩山の強さはとても面白かったので、そこをエンターテイメントとして強調した話も読んでみたいです。2015/10/23

NAOAMI

5
震災直前の東北を作者が取材し書き下ろしたロングツーリング小説。青森から東京まで。しかしバイクは早々にリタイヤ。そこからのサバイバルな追跡劇が面白い。巨悪が登場するでもないが、間抜けな追跡者たちも異様なしつこさでロンツーに迫る。根底に流れる父と息子の物語に、旅=人生を重ね合わせ、アメリカの古き良きブルースの歌詞(意訳)ともども、胸にグッとくる構成だな。重暗いテーマもテンポのいい展開に助けられ、読みやすい楽しめる読書になった。登録が未だ少ないようだけど、もっと多くの読メユーザーに気づいて欲しい作品だ。へば!2013/09/15

ツカモトカネユキ

4
2011年発行。著者の長編初読み。タイトルと表紙の絡みが謎でしたが、読み始めて納得しました。ひょんなことから共連れになるロードストーリーで進みます。単車の場面から始まりますが、物語の中盤以降は乗るという行為はなく、単車乗りの気持ちというか見方で進められます。父子関係がこの物語の軸で、その父子関係は、どうしても分かち合えないままの人にとっては、どのパターンもかなり理想的なものばかりで少し考えてしまいましたが、そこは著者の理想でもあるのかと思いました。短編やエッセイと違った感じで楽しむことができました。 2021/05/16

ひげお

4
父親と息子の関係は男にとっては永遠のテーマ。 ドタバタのロードノベルですが、その旅の要所々々で胸に来ます。 もう少しバイクに活躍して欲しかったが、ダブロクが出てきたのでまあいいか。 2014/10/15

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