内容説明
隠密回り同心・結城慎之助は、金座の支配人・後藤三右衛門と、西の丸老中・水野越前守忠邦の貨幣改鋳をめぐる不正を暴こうとしていた。しかし、友らの裏切りに合い、窮地に追い込まれる。そこを偶然出会った江戸随一の剣の遣い手と噂の勝小吉に求われるが…。愛刀の孫六兼元を携え、一子相伝の九鬼水軍流剣術で、新婚早々の妻と再び会える日を夢見て、慎之助は戦う。
著者等紹介
藤村与一郎[フジムラヨイチロウ]
1957年、東京都生まれ。米国ニューヨーク大学大学院卒業。会社勤務ら傍ら執筆活動を続けていたが、米国滞在中に江戸文化への憧れを再認識して時代小説家になることを決意。菊池寛作家育成会で修行の後、2009年に作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sken
4
御家人の息子が同心株を買ってもらい出仕するも、奉行所からの探索命令に従ったところ、奉行の意を受けた仲間に狙われて、そこを勝小吉(←勝海舟の父)に助けられて、老中の元で小人目付となって、新婚の妻は老中の意を受けて大奥に潜入して敵の弱みとなる書類を探してという話。……むっぅぅ、やっぱ、かなり強引っすよねぃ、展開が。剣戟シーンなどはかなりの迫力があり、幕府のエライさんや男谷精一郎など実在の登場人物もそれなりにイキイキ描かれてはいるんですが、設定が納得できないために、なんとなくノリきれませんでしたぃ。2013/04/27