内容説明
島中瞳は活発で勇敢な女子高生。T学園のオーケストラでヴァイオリンを担当している。BBC交響楽団との共演まであと一週間。練習にあけくれる毎日だ。ところが楽団の楽器がヴァイオリンとヴィオラ、合わせて十二台も盗まれてしまう。犯人からの身代金請求額は一億円!楽器が戻らなければ、コンサートが中止に?瞳は英国の情報員と事件解決に向って動くが…コンサートのゆくえは?―。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。’76年、「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。ミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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白雪ちょこ
24
まさか、題名からは想像もつかない「ミステリー版のだめカンタービレ」のような物語になっているとは。 強く美しい女子高生、瞳が初めて味わう大人の恋や嫉妬の痛み。そして別れの悲しみ。 いつものような、酷い描写や沢山の人物が出てきて、あれこれ道が分かれるということはほとんどなく、読者側からしてもすっきり感があり、とてもわかりやすい内容となっていた。 全てにスピード感があり、ハラハラドキドキさせられ、最後まで楽しめる一冊となっている。2022/03/31
ゆう
16
何年かぶりに赤川作品を読みました。あ~赤川さんだわぁって思える作品です。シリアスになりすぎないミステリー。さっと読みたいときはやっぱりこの方の作品です。年上のミステリアスな男性に惹かれる女子学生。たまりません。2013/05/08
ロマンチッカーnao
15
高校生の時に読んだ本。今の版ではなく、高校生の時に読んだ版をたまたま手にして、40年近く前ですね。ボロボロの表紙を見ながら少し色の変わったページをめくると、タイムスリップした気分ですぐにその世界に入り込みました。今では普通の青春ミステリー。今ならラノベの棚に並ぶのかな。プロの暗殺者とフェンシングで戦ったり、恋に落ちたり、バイオリンの演奏が認められてイギリスに招かれたりとにかく忙しく、騒がしく、爽やかで、活動的読み終われば、こっちまで元気になっている。こういう作品、赤川次郎さんからは始まったんですよね。2023/05/06
RED FOX
13
30年ぶりの再読。面白いなあ。ストーリーの同時多発さ、キャラの立て方、謎とトリック、そして読みやすさ、赤川さんが読者側や作者側に与えた影響は大きいと思います。2018/07/18
ヨー
12
箸休めならぬ、読書休めに丁度いい作品。凄くまったり読めました♪2019/08/10