内容説明
大日本鉄鋼から独立し「オルタナティブ・ゼロ」として新たなスタートを切った旭山隆児、風間麻美、楠原弘毅の三人。麻美はオートバイのガレージ村、楠原はギター工房と、それぞれ得意分野で夢を現実にするため、プロジェクトに取り組んでいた。充実した毎日。仕事がこんなに楽しいなんて思わなかった。だが大日本鉄鋼本社からの電話で三人に緊張が走った。会社が乗っ取られる!?―。
著者等紹介
阿川大樹[アガワタイジュ]
1954年東京都生まれ。東京大学在学中に野田秀樹らと劇団「夢の遊眠社」を設立、座付き作曲家として活動。国内企業の半導体集積回路のエンジニアを経て、シリコンバレーの半導体ベンチャー設立に参加。99年「天使の漂流」で第16回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞。2005年『覇権の標的』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Walhalla
13
前作『幸福な会社』からの続きです。 とても読みやすい作品ということもあり、前・後編を一気読みしました。 世の中の情勢など、いろいろ勉強できて良かったです。 ただ、ストーリーの結末が描かれていないところが残念ですね。 もしかして、さらに続編があるのでしょうか。 同氏の作品では、『D列車でいこう』を入手済みなので、近々読みたいと思います。2016/02/03
洋平
11
MSもamazonもGoogleもない物作りの国・日本は、国内で一番高性能な地球シミュレータも世界じゃ31番目。日本でしか作ることができない物が殆ど無くなってしまった今、大量生産型の製造業が国を支えるメインプレイヤーで居続けることは難しい。大日本鉄鋼から独立したオルタナティブ・ゼロが目指すのは、アジアの量産工場とコストダウン競争をするのではなく、国内需要を国内で満たす究極の多品種少量ビジネス。だがそんな折、親会社が敵対的TOBの標的に。そこに、かつてのライブドア事件のようにホワイトナイトが現れ…なかった。2012/12/12
merry
10
新入社員の仕事入門にぴったりかも。仕事をすることとは?社会の中でどう会社を生かしていくべきか?小説というよりも、入門書として読むべし。2013/11/14
スプリント
9
いわゆるお仕事小説です。シリーズものですが本書から読み始めました。ストーリー展開よりも仕事の本質論に重きがおかれていて面白かったです。就職したての新人君が読むと日々の仕事に疑問をいだいてしまうかも。2016/06/12
rakim
7
経済雑誌に連載されていただけに、物語の展開というよりビジネス指南っぽいところも。楽しみながら砕けたビジネス書を読んでいる気分になりました。「今」なら面白く読めると思います。2012/01/24