内容説明
最強と謳われる陸上自衛官・真田聖人の妻が惨殺された。妊娠六ヶ月、幸せの真っ只中だった。加害少年らに下った判決は、無罪にも等しい保護処分。この国の法律は真田の味方ではなかった。憤怒と虚無を抱え、世間から姿を消した真田は復讐を誓う。男は問う―何が悪で、何が正義なのか、を。本物の男が心の底から怒りをあらわにしたその瞬間…。残酷で華麗なる殺戮が始まった。
著者等紹介
深見真[フカミマコト]
1977年、熊本県出身。2000年に『戦う少女と残酷な少年 ブロークン・フィスト』で第1回富士見ヤングミステリー大賞を受賞しデビュー。2002年には『アフリカン・ゲーム・カートリッジズ』で角川Next賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
518
昔のハリウッドアクション映画みたいなノリで、嫌いではない。銃火器に関する描写が、細かすぎるほど細かいかわりに、復讐相手の高校生や、サブキャラの古馬なんかの人物の書き込みは、かなりアッサリ。戦闘シーンの密度が高く、最近のこの手の小説は、ちょっと幼稚すぎるかなと感じるものもある中でバランス良い。最初の北朝鮮のくだりなど、ずいぶん遠回りして物語をスタートさせたなと感じたが、放置ではなく、ちゃんと理由があり、その辺りも丁寧。書店の販促カバーに惹かれて購入してみたが、リーダビリティ高く、休日の息抜きにはなった。2018/01/23
🅼🆈½ ユニス™
199
自衛官だった真田聖人の愛する家族が残酷に殺され全てを失った喪失感と信じていた祖国の裏切りに対する報復物語。現在の日本が抱える少年犯罪に対して新たにアプローチした秀作。短いけど太く❗️彼の生き様は痛快でカッコ良かった!くそガキへの拷問(勧善懲悪)シーンはもっと長くても良かったと思う。思ってた以上に良かった一冊❗️2018/07/15
しんたろー
194
深見真さん初読み。最強の自衛官・真田が不良少年グループに輪姦されて殺された妻、胎児、義母の復讐に立ち上がる…ありがちな設定だが圧倒的なアクションシーンとグロい描写を交えてグイグイ読ませる。ミリタリーマニアな記述が多くて読み辛く感じた部分は流し読みした。真田を始めとした登場人物たちのキャラや心情は巧く、適材適所に配置されてるので群像劇として楽しめた。唯一気に入らないのが、無辜の警官が何人も犠牲になる事…その場合は関わりある暴力団を使ったり、真田の無双ぶりに工夫を凝らして、気持ち良くスカッとさせて欲しかった。2019/09/18
drago @5/1~5石川・富山・新潟 車中泊旅行中。
171
陸上自衛隊の精鋭部隊に所属する超エリート自衛官・真田聖人一尉。5人の少年に義母、妻、妻のお腹にいた妊娠6か月の子を惨殺されるが、少年達は地裁に逆送致されずに軽い罰で釈放されてしまう。 ◆怒りを抑えられない真田は自衛隊を辞め、部下だった女性スナイパーの協力を得て、日本全体を敵に回した復讐を始める…。 ◆和製「ランボー」のアクション劇はまさに痛快の一言。おすすめです。 ◆惜しむらくは、金と権力でやりたい放題の連中が恐怖や苦痛に慄きながら処刑される場面を読んで、もっとカタルシスに浸りたかった。(^^; ☆☆☆☆2018/04/07
いつでも母さん
136
読友さんのレビューに誘われての1冊。いや~読メ万歳!この国の『正義』とは?なんて鼻で笑うね。復讐なんて嫌だって?100人の反対があっても、たった一人でも私は真田の『大義』を支持するわ!真田を追う前に自らの組織を省みる奴は何処にもいないのか!自衛隊・桜田門・政治家・裏社会一番弱い者達を守れずして何が国家だ、外交だ!あっという間にこの作品の世界にのめり込んで、一気に読了。ちょっと苦手な描写もあるかもですが、凄いエンタメ作品です!読後の興奮のままですから、今の私に触れると怪我するかもです(笑)2015/08/13