内容説明
警視庁の「心理応用特別捜査官」だった吉村爽子。世を震撼させた連続猟奇殺人事件を見事に解決したが、現場主義の組織と幾多の軋轢を生んだ。結果、爽子は強行犯係主任として所轄署に異動となった。さらにアクの強い刑事たちとの地道な捜査活動の日々。だが、爽子の心理捜査官としての眼は、平凡に見える事件の思わぬ真相を決して見逃さなかった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
95
爽子シリーズの2巻目。どうも短編集のような趣。前作よりリアルだgがスケールはこじんまりとした感じ。作者もより深く勉強したのかリアル路線に磨きがかかった気もするが、破天荒で荒削りな前作のほうが面白かった。犯罪心理学の知識披露に重きを置きすぎたのか、読んでいて万能鑑定士Qを思い出す。2017/06/11
ままこ
57
警視庁心理捜査官の続編。この作品から読み始めたが前作を知らなくても大丈夫な連作短編集。捜査一課から所轄署の強行犯係に異動になった爽子は所轄のメンバーと共に僅かな引っ掛かりから事件の真相を解明していく。卑劣でおぞましい事件もあったが読後はスカッとする作品が多かった。『ニューナンブ』は面白かった。2017/10/28
drago @高校野球観戦中。
31
連作短編。主人公の吉村爽子刑事は10歳の時に性的暴行を受け、それが警察官となった動機でもある。そういう設定のためか、性犯罪に絡む話が多い。30頁程度の短編がほとんどだけど、心理捜査官らしいプロファイリングや謎解きの要素もあって充実した内容。課題は文章が読みにくいこと。でも面白かった。この連作短編の前に大長編が刊行されているんだけど、時間に余裕ができたらチャレンジしたい。(それを読んでいなくても楽しめる。) ☆☆☆★★2014/06/18
米太郎
28
・再読だったことに気づかず再読 ・サラサラと読めた。 2023/11/29
すたこ
26
★★★★ソフトな『臨場』とソフトな『ストロベリーナイト』が混ざったような内容。短編集と気付いて若干ガッカリしたけど、短い間にも内容の充実感はたっぷり。読み進めてたら、どんどんハマってた。さらりと読みやすく、登場人物が皆魅力的!!2014/07/04