内容説明
「ほんとうのおうちに行きたい」五歳の一人息子恭平の言うまま、“ほんとうのおうち”を訪ねることとなった祐子。拡張型心筋症で移植を受け、ドナーの家族に感謝の意を伝えようと手を尽くす杏奈。恭平が“ほんとうのおうち”に着いたとき、杏奈がドナーの家族と禁断の対面をしたとき、人生の歯車が狂い始める。彼らを繋ぐ、隠された過去の傷痕とは?特別書下し長編。涙こぼれる感動のミステリー。
著者等紹介
中野順一[ナカノジュンイチ]
1967年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学教育学部卒。2003年、『セカンド・サイト』(文藝春秋)で第20回サントリーミステリー大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きのこ
3
善男はどうして自分が殺されたかを知りたかったのもあったけど、やっぱり咲子に伝えたかったのが一番の理由で、恭平の体を借りたんだろうな。あんかけチャーハンレシピ、じんわりきました。2009/04/03
tae521
2
たまたま手にした初の作家さんでした。心臓移植の裏側にこんな事件がからんでいるなんて。。生まれ変わりというよいりも憑依だろうな。まさかの栗原の犯行、いずれわかってしまう現実を杏奈が背負い生きて行くことを考えることができなかったのだろうか? 犠牲となったよしおの妻咲子が幸せになれますようにと祈る。読みやすかったです。2017/08/06
なお
2
臓器移植と生まれ変わり。ドナーにお礼をしたいと思ったことから複雑に絡まっていく物語。最初の部分で、もしかしたらこういう展開?って思ったこととは違って途中からは続きが気になって一気に読んだ。最後の最後でちょっと恐い終わり方。2016/02/13
chiro
2
一人の男の、"記憶を持った男の子"と"心臓を持った女性"。2009/03/31
うぇい
1
まずまず面白かったです。勝手な感想ですけど、明野照葉さんか仙川環さんか矢口敦子さんあたりが書きそうな作品だなと思いました。2012/08/31