内容説明
自信満々の外科医の父への反発から遠ざけていた医療への道。患者への医療という立場を志し三十七歳で医者となった。が、病院の実態は患者のための医療を全く忘れ、高額のアルバイトに精を出す医師や教授回診を陰で支える研修医の過酷な労働だった。パチプロ、サラリーマンを経験した著者だから書けた、医療の原点を問うベストセラー初の文庫化。
目次
第1章 脱サラ研修医がやってきた(大学病院へようこそ;おどろきの一ガンマ;教授回診はだれのため?;クリスマス・プレゼント;寝正月)
第2章 患者にいちばん近い医者(夜の回診;ナースの誘い;誇り高き患者;ハッピー・バースデイ)
第3章 不思議の国、大学病院(セブン・イヤーズ;研修医、逆襲;約束;新しい春;自転車泥棒)
第4章 患者に心癒されて(まぼろしの春休み;とんだ手術報告;T夫人の怒り;たった一つのこと)
著者等紹介
川渕圭一[カワフチケイイチ]
1959年、群馬県前橋市生まれ。大学工学部卒業後、パチプロ、会社員を経て30歳で医師を志す。37歳で京都大学医学部卒業。大学病院で研修医として働く。現在はフリーの内科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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