内容説明
宦官侫臣の跋扈、黄巾の賊徒による略奪。漢王朝は落日寸前だった。そこへ忽然と現れた劉備玄徳、関羽、張飛の三豪傑。桃園に宴して義兄弟の契りを結び、乱れた世を正すため立ち上がる…。雌伏の劉備玄徳を描く、永遠のベストセラー第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イリエ
7
何世代にも渡って語られる文章は、最高級に研ぎ澄ませれています。ただ、私はかつて横山光輝さんの三国志を愛読していました。だから、情景がすんなり入ってくるのかもしれません。というのも、キャラが多すぎるのに無駄なところはそぎ落としてあります。カッコイイ文章なのですが、初見の人は大丈夫か心配です。2016/09/18
nori_y
5
面白い!何で今まで読まなかったのか……三国志にハマってすぐに出会えていれば良かった。2017/12/11
ビスケ
4
ちくま版「三国志演義」の続きが見当たらないので、徳間で。1冊が分厚く、4冊にまとまっているから、こちらのほうがお得かな。でも伊波訳のが好きだ……。こちらはやや固めの文。詩に訳がないのが惜しい。2011/09/23
鳥鍵
4
三国志演義は中学に入って間もない頃に、吉川英治の小説と横山光輝の漫画を寝食を忘れるほど耽読した。「南総里見八犬伝」や江戸川乱歩の少年探偵団シリーズと並び、この作品は私を本好きにさせてくれた大事な一冊である。ストーリー自体の面白さは、吉川英治の小説のほうが上であるが、漢文訓読体の影響の濃い本書の翻訳文は、小・中学生が漢文教育の初歩として読むのに最適の書物だと思われる。しかし時を経て思い出の一冊を読み返すことは勇気の要ることだ。本好きの方ならこの気持ちわかりますよね。2011/05/06
サムライマニア
3
三国志が好きな人の中で、演義を批判する人は多い。劉備関羽を過大評価している、という声があるが、三国志演義はあくまでも物語であり、それを歴史とごちゃ混ぜにしている人の方が悪い。面白い物はちゃんと面白い。2014/07/25