内容説明
機械的に吐き出されるネジの音を聞きながら、哲二は見えない敵を思う。昼は作業着、夜はセルッティのスーツが哲二の戦闘服だ。暴力と欲望の狭間でもがく青年は、夜の街を疾走しながら、やがて男へと成長してゆく…。傑作ハードボイルド。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年佐賀県唐津市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ペグ
25
北方作品 二作目。押し付けられる(感動)はいやらしいが、自分の人生に命をかけて立ち向かう主人公に胸が熱くなる。ほんとうの相棒とは、そういうものだ。わかり合うために必要なのは時間ではない。十年でもわかり合えないやつもいれば、五分でわかり合えるやつもいる。「コーヒー、冷めたみたいだぜ」マスターは、まだ横をむいていた。「ああ」かすかにふるえる手をマスターはコーヒーカップに伸ばした。男達の心情を描いて北方氏はこんな情感のこもった1シーンを創り上げる名手だと思った。2016/04/06
修吉
9
北方ハードボイルドのオススメ本って事で読む。確かに台詞回し、人物や状況の設定はハードボイルドです。が、もう少しストーリーがあってもいい、以前読んだ大沢在昌はあった。そして乱闘シーンでは行間に血がにじまない。グロい描写が良い訳ではないのですが。ベッドシーンも淡白。これが北方スタイルなのかもしれないが…複数作家のハードボイルドを積読ので、読み比べですね。2019/06/25
Norimasa Saito
3
北方謙三のハードボイルド小説。昔のヤクザ映画を見ているようで懐かしい感じがする。男の強さと弱さ、優しさは古今東西変わらないのかもしれない。2014/01/27
ちょび〜
2
北方ハードボイルド炸裂2014/05/01
tai65
0
星3・52013/09/26