内容説明
悪名高き長楽幇の幇主・石破天なのか?名侠客・石清、閔柔夫妻の息子・石中玉なのか?「狗雑種」は自分自身の正体がわからぬままに母を探すうち、謎の老婆・史婆婆に武芸を伝授される。一方、武林各派の総帥たちは、十年に一度巡り来る神秘の島「侠客島」からの恐るべき呼び出しに、頭を悩ませていた。赴いた者はみな消息不明、しかし拒絶すれば一派皆殺しとなるこの災いに「狗雑種」は巻き込まれて…。
著者等紹介
金庸[キンヨウ]
1924年、浙江省海寧県生まれ。1955年「書剣恩仇録」を発表。圧倒的支持を得、全十二部の長篇武侠小説を創作。中国、香港、台湾を始め中華世界に十二億人の読者を持つ超人気作家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆめじ
6
自らの正体が分からぬゆえに、命を狙われあちらこちらへと。読んでるこちらも確証が持てなくなる。丁兄弟の自分勝手っぷりにこんのクソジジイと言いたくなること請け合いだ。新しく貰った名前の史億刀は結局全然名乗らなかった。複数の武術を覚えてめきめきと強くなり、仲間が増えていくのは少年漫画的面白さがある。2020/06/23
Abercrombie
2
文庫で再読。謎の女め! 拐った幼子の前でまで変装していたとは悪辣過ぎる! せっかく石清夫妻とゆっくり話させたおかげで、主人公の出自が明らかになりそうだったのに…。侠客島の使者登場。江湖を震撼させる「賞善罰悪令」の一端がようやく読者に示される。2021/10/20
ロバくん
2
「侠客島」に近づくとともに、その場所が多くの武人たちから何故恐れられているのかが次第に明らかになってきました。 主人公は幼少時の記憶がなく戸惑いつつも成人に成長。 多くの出会いから様々なことを学び心身ともに力をつけている。 後半、石夫妻に再会し、はなしに勢いと方向が見えてきて面白くなってきました。 さらに丁璫にも再会したことで、今後の展開が楽しみになってきました。 ただ事がトントン拍子にうまく運び過ぎてるのと、読者が感じればよい登場人物の心の声?思い?が多く文字化されておりブレないが物足りない感じです。2016/09/17
koara
1
チャンバラかと思っていたけどどちらかというと少年漫画なのかな。身元不明の少年がなんやかやあって強い力を手に入れて、知り合いをつくって、技を身につけて。師匠を得て、可愛い女の子を見つけて、両親? と思しい人物と出会って。バカで薄鈍だけれど物覚えが良くでも文字は読めない。心根が真っ直ぐなので好感が持てる少年。2022/07/20
六花
1
主人公は頭がいいくせに鈍過ぎる。ちょっとイライラしてしまったが、先が気になる作品。2015/06/10