内容説明
エアライン・日空でお家騒動!?運輸事務次官から天下りして今なお実権を握る名誉会長の荒木史英と彼に対立する現社長の妹尾克巳。くわえて会長の内海、三人の老人が後継社長人事をめぐって暗闘をくり広げていた。しかも、出世欲に固まった役員、中間管理職もそれぞれの思惑を抱いて、事の成り行きを見守っていたのだが…。巨大企業に生きる男たちの生態を活写した、巨匠の傑作長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
21
全日空中興の祖と言われた若狭得治がモデルになっているので、興味を持った作品。しかし、作品の中で描かれているエアライン・日空(全日空)社内はドロドロだ。社長の妹尾と、82歳の名誉会長の荒木の間で、役員人事をめぐって抗争が起こる。妹尾は、部下に対してバカヤローコノヤローを連発しながらも、荒木には「老害だから身を引いてくれ」と言えない小心者。情けない小物社長。 でも最後の解説を見て、本作は荒木(若狭得治)に対するエールなのだと気がついた。たしかに、妹尾が情けないのを抜きにしても、荒木は老いても立派な人物だ。2021/10/13
ハーブ
0
いやはや期待通りのドロドロした欲望と嫉妬の世界 定期的に欲しくなってしまうのはストレスかしら?清水さん作品はまだ未読が多いからたのしみだけど新しい作家が出てこないんだよね オリジナルとか新しい切り口とかいいから男のドロドロ書いて!2014/09/17