内容説明
国際社会は「平和と民主」あるいは「ヒューマニズムと進歩」といった類の言葉で対処できるような甘ったるいものではない。そこに漕ぎ出そうとすると、日本国という舟が、そして日本人の手にしている櫓までもが、「戦後」に、とくにその日本国憲法に浸食されていることに気づかざるを得ない。それは、戦後日本人の感じ方や考え方に由来するものなのだが、その哀れな姿を慰撫してくれるものとしての日本国憲法に、風穴を空けることが喫緊の重大事である。
目次
第1章 なぜいま憲法論議なのか(衆愚政治状況;「戦後」の観念枠組 ほか)
第2章 日本国憲法の後暗い過去(「押し頂き」憲法;制定手続きの混迷 ほか)
第3章 日本国憲法かく改正すべし(国民主権・市民統治主義と国家権力制限主義―前文について;日本国民伝統の象徴―天皇について ほか)
第4章 日本国憲法と「私の憲法案」