内容説明
倉敷市の山林で夏井康子が死体で発見された。服毒し、フルートを手にしたまま…。五日後、婚約者・戸川健介の溺死体が吉井川に浮かぶ。警察は揉め事の末の後追い心中事件と結論した。しかし、演奏会で津山市を訪れ、偶然事件と関わったヴァイオリニストの本沢千恵子は妙なことに気付いた。康子のフルートの持ち方が左右逆なのだ。他殺?千恵子は旧知の浅見光彦に相談する。恐ろしく悲しい演奏会の序曲だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MASA123
11
1994年の作品で、文庫本は1998年刊行です。 自作解説で内田康夫さんは、本作で登場する「美貌のバイオリニスト」のモデルは、知人の若いピアノ教師の女性だと明かしています。作家が、実在の人をモデルに、イメージを構想して作中人物を作るというのは、よくあるそうです。 津山から、倉敷に移転した音楽大学は実在しています。 作中人物たちの岡山弁の会話が、なつかしいです。 私事ですが、1980年代前半は、中国支社勤務(福山市)で岡山県には何度も行っていたので、そんな感じでみなさん話してました。 2023/07/21
北の親父
4
「面白いものを見た」女性が自殺?。恋人の後追い自殺。大学移転に絡む県議会議員の暗躍?そして議員夫婦の死。最後のあっという推理の解決は、納得感がない。フルートの件は、そのままほおっておいたほうがよかったのでは?2014/03/14
えす
3
浅見光彦シリーズ。どうしても途中から駆け足になってく感がぬぐえないですねえ。。2012/02/29
しのぶ
2
一番最近読んだ浅見光彦シリーズ。自分には主人公の浅見がただの坊ちゃんではなく、少し軽率で人間の出来ていない部分が多いと感じる。だからこそ読み手側に親近感が湧くのだろうしこのシリーズは面白く奥深いんだと思う。2014/10/16
本棚の旅人
2
浅見光彦シリーズ!久しぶりに読みました☆やっぱりいつまでもアサミストな自分♪彼の正義、そして優しさにいつもひきこまれています^^(再読になります。)2012/03/03