内容説明
秘芸花電車に賭ける性女、日本一性感の女王、欲望を狙撃する才女―“生き様”という言葉は、まさしく彼女たちのためにあるのではなかろうか…本書の読後には、ふと、そのように思うであろう。性に狂い、惑い、そして苦悩との壮絶な闘いの果てに、ついには巧みに付き合えるようになるまでに性を昇華させた、読む者の魂を揺さぶらずにはおかない、性女七人のドキュメント。
目次
アダルトショップ店長の絶頂万華鏡―山田英子
秘芸花電車に賭ける性女―南けい子
欲望を狙撃する才女―中田景子
性転換ニューハーフの女讃歌―麻倉みお
日本一性感の女王の神技―南智子
最強女王様のＳＭ夢譚―鈴木瑤子
吉原ソープ嬢日記―北方胡桃
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白黒豆黄昏ぞんび
2
陰の性と陽の性があるんだな。ニューハーフの麻倉みお、性感の南智子あたりは陽の性で、清々しく読めた。ドラマとして面白かったのはSM嬢の鈴木瑤子。某作家とのエピソードなんかもあり、この人があの小説のモデルかと感慨深かった。今ならSMを少し理解できるような気がした。そしてこの本は男性を喜ばせるために体を切り売りした女性たちが相手を満足させるヒントを教えてくれる。2012/02/05
MIRACLE
0
風俗関係の女性七人の生い立ちを取材した本。女性の語りと作者の説明の反復という構成になっている。そのため作者の説明を読むまで、登場人物がわからないのが難点。エステ美容チェーンを経営するたかの友梨が、昭和五十年代に膣圧測定器という珍グッズをつくって、マスコミをにぎわした、という意外な文章が登場している（３８頁）。文庫書きおろし。2012/03/09
