内容説明
通えば通うほど好きになってしまう国、タイ。男たちはとことん呑気で、明日のことなど考えない。彼らを見ていると「そうか、人間、こうやっても生きられるんだ」といった妙な元気がわいてくる。すっかりタイにハマってしまった著者は妻と二人の娘を伴って、ついにはバンコクに留学してしまう。笑いあり、涙ありの下町暮らしの顛末をビビッドに描いた生活レポート。
目次
プロローグ バンコク行き
第1章 バンコク流部屋捜し
第2章 始まったバンコク暮らし
第3章 タイ語学校の生徒たち
第4章 バンコク通学事情
第5章 タイの中の日本
第6章 ヤシの木幼稚園
第7章 イーおばさん
第8章 タイ・男と女
第9章 ハッピーパレスの住人たち
エピローグ さよならバンコク
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
37
奥さんと幼い娘二人を伴ってのバンコク生活。オープンでちょっとルーズな社会は、昔の日本みたいで懐かしい。街では子供好きな人が話しかけてくる。幼稚園は固いこと言わず面倒を見てくれる。タイ語を話せなくても暮らせたのは、周囲の助けがあったから。しかし著者は、余裕のある暮らしが日本人だから可能な事も、細やかなサービスが貧困と表裏である事も知っている。そして何処かで恥じている。だからこんな奥行きのある文章が書けるのだ。タイ人は、いい加減な様だが目の前のことに一生懸命で、楽しむことが上手い。味わい深い滞在記。2019/03/18
高木正雄
2
全体的にほんわかした雰囲気。特にイーさんやヤシの木幼稚園なんかはほっこりするエピソードが多い。最後にイーさんの夫が元気のない描写があるが、これには悲しい後日談があり、なにかで読んだ気がするが忘れた2025/03/20
Taichi Sakamoto
2
下川氏のバンコクに家族で住み、タイ語を学んだときの話。タイ及び、アジア関連の本を多数出版されている下川氏であるが、その多くは旅目線で書かれている。そういった意味で今回、在住した人間の目線で書かれているのがポイント。タイに住んで、学ぶということの大変さが如実に伝わってくる一方で、タイと言う国にほれ込んだ下川氏のタイに対する切実な情熱というべきか、入れ込みようは、相変わらずである。2015/09/15
HIRO1970
0
☆☆2012/04/18