内容説明
1781年9月のヨークタウン。チェサピーク湾の海戦でフランス艦隊に大敗北を喫したイギリス艦隊はニューヨークへ逃げ帰ってしまった。士官候補生アラン・リューリーの乗るデスパリット号は、陸に孤立した英国陸軍の兵士たちを救うべく乗組員を送り出す。かくてアランは嵐の中、はしけでヨーク河を下るが、待っていたのはフランス兵との血みどろの戦いだった―。大好評の青春海洋冒険シリーズ第3話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shiro
1
アランの三巻。陸戦が主なのかと思いきや、割と頻繁に船に帰ってた。血みどろの戦いを経て一回りも二回りも成長したアランがとうとう航海士に昇進。新しい恋の気配もあってさてどうなるやら。出生の秘密と父親の奸計も明かされ名誉も回復し、さあこれからというところでまた海戦の気配。彼がこれからどんな道を選ぶのかとても気になる。主計長はじめ海軍の仲間たちの友情がありがたすぎて熱い。2017/10/29
Abercrombie
1
○ 第3巻はヨークタウンの戦い。撤退戦の最中、乗艦に置き去りにされた主人公一行の過酷な脱出行が描かれるが、ユーモアを交えた文体や主人公の飄々とした性格ゆえかあまり重い雰囲気にならない。その功によりついに航海士に昇進。友人の助力で出生の秘密や、父親の姦計が明らかになり、ようやく相続財産や名誉も取り戻した主人公だが、次巻はまた新たな難題に苦しめられるんだろうなあ。2016/07/29