出版社内容情報
早稲田のエースとして箱根駅伝で活躍し、2度の五輪出場を果たした花田勝彦。現在は母校の指揮官を務める同氏の学びと教えとは。
目次
第1章 新しい早稲田をつくる
第2章 置かれた場所で工夫する
第3章 運命の師との出会い
第4章 早大三羽烏と呼ばれて
第5章 流した汗と涙は
第6章 海の向こうの世界
第7章 箱根駅伝と母の言葉
第8章 オリンピックへの道
第9章 指導者への道
第10章 持続可能な組織をつくる
著者等紹介
花田勝彦[ハナダカツヒコ]
1971年6月12日、京都市生まれ。滋賀県立彦根東高校時代、高知インターハイ1500メートル5位、ジュニア選抜陸上1500メートル優勝などで注目を集め、瀬古利彦氏の勧誘を受けて1990年に早稲田大学人間科学部スポーツ科学科に進学。競走部では同期の櫛部静二(現・城西大学駅伝部監督)、武井隆次とともに“早大三羽烏”と呼ばれ、2学年下の渡辺康幸(現・住友電工陸上競技部監督)も含めて人気を集めた。1993年、大学3年時の第69回箱根駅伝では4区区間新記録の走りで早稲田大学の総合優勝に貢献。2022年6月に早稲田大学競走部駅伝監督に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柔
13
タイトルから指導者としての内容と思っていたが、花田監督自身の幼少期からの振り返りが多く、肩透かし。瀬古さんとの絆、陸上競技の練習方法など知らない知識もあったので勉強になった。怪我をして合宿を完走できなかった花田監督に「よく頑張ったから飲んでいいぞ」瀬古さんの人情深いエピソードが印象的であった。箱根駅伝優勝に向けてチームを強くすることはもちろんだが、「個人としては世界で戦える選手の育成に力を入れる」この二兎を追うこと。これが青学と駒澤の違いなのかなと考えてみたり。目指す山を定める。これはブレてはいけない。2025/01/13
Ohe Hiroyuki
3
現早稲田大学の競走部の駅伝監督によるエッセーである▼著者自身の小さい頃から振り返る内容である。マメに日記を付けていたようで、よくぞここまで覚えているなと思うほど細かく書かれている。陸上の世界のことは全然知らないので何もかも新鮮であった。▼スポーツには「科学」の見地が必要であることを改めて思い知らされた。▼私は生まれた頃から正月は箱根駅伝を見て一喜一憂していたが、関東学連の主催であるし、その目的は世界に通用するマラソンランナーを生み出すことであり、箱根駅伝は通過点なのだと理解した。手軽に読めるよい本である。2025/01/05
masaharu
2
競技者として成長するために考えていたこと、指導者になるにあたっての葛藤、若者を指導していくための工夫、いろんな場面の、様々な観点からの思考が体験談として書かれている。自己研鑽という言葉が多く出てくるが、それは周りの影響が大きく、環境に恵まれた面もあるのだと思う。その都度、ご自身の選択が的確で、それを後になってこうして可視化して披露できるのはすごいこと。そして常に瀬古さんとの関係があり、指標にできる師匠がいる人は強い、羨ましい、と心から感じる。師を持つ、私淑する人を持つことの重要さがよくわかる一冊。2025/06/07
ユイケン
1
花田監督の自伝。 花田監督は名前しか知らなかったので人柄や考え方の分かるよい本でした。 特に上武大学時代の話は選手の勧誘で苦労するなど、駅伝新興大学ならではの苦労話が書いてあり、箱根駅伝好きには面白く読めました。2025/02/01