秘色の契り―阿波宝暦明和の変〓末譚

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秘色の契り―阿波宝暦明和の変〓末譚

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  • サイズ 46判/ページ数 392p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198659059
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚』著者の言葉 木下昌輝

江戸時代、こんなにややこしい殿様は他にいなかったかもしれない。
小藩から25万石の大藩に養子入りし、苛烈な藩政改革に取り組んだ。
誰にも負けぬ弁舌と知識、厳しい倹約令と公共投資の両立、当時の身分制度を破壊する新法、そして、どこにもない市を生み出そうとしたが……
蜂須賀重喜という男が愚者なのか賢者なのか、勝者なのか敗者なのか。
皆様の目で確かめてください。
**********************

三十万両もの巨額の借財を抱える徳島藩。藩政改革を担ったのは、型破りな人物だった。
気鋭の作家・木下昌輝が、現代にも通じる政治改革と、経済立て直しを目指す藩主と家臣団の奮闘を描く。
阿波には特産の藍があった。
江戸時代中期の宝歴3年(1753年)から、明和6年(1769年)に起こった徳島県蜂須賀藩のお家騒動の真相とは…。

徳島藩蜂須賀家の物頭、柏木忠兵衛は新藩主候補・佐竹岩五郎との面会のため、江戸に急いだ。藩の財政はひっ迫している。
新たなまとめ役が必要だった。しかし――。
「政(まつりごと)には興味なし」
新藩主となった岩五郎改め、第十第藩主・蜂須賀重喜はそう言い放つ!
家老たちの専横に抗して、藩主の直仕置(直政治)による藩政改革をめざす忠兵衛ら中堅家臣団。
対立が激化するなか、新藩主が打ち出した驚きの改革案とは!?
そして、徳島藩を狙う大がかりな陰謀とは……。
「殿と一緒にやりたいのです!」

アクション&サスペンス満載、著者渾身の痛快歴史エンタテイメント長編! 

徳島藩を二分する家臣団の対立が勃発する。
新藩主として第十代藩主・蜂須賀重喜を迎え、気鋭の中老たちは、藩政改革と藍玉の流通を取り戻そうと闘い始めた…。
ところが、新藩主はあまりにも斬新な改革案を打ち出した!
特産品の「藍」は借財に苦しむ藩を救うのか?

「改革で大切なのは、人の心を変えること!」

内容説明

三十万両もの巨額の借財を抱える徳島藩。藩政改革を担ったのは、型破りな人物だった。徳島藩蜂須賀家の物頭、柏木忠兵衛は新藩主候補との面会のため、江戸に急いだ。藩の財政はひっ迫している。新たなまとめ役が必要だった。しかし―。「政には興味なし」新藩主となった蜂須賀重喜はそう言い放つ!家老たちの専横に抗して、藩主の直仕置による藩政改革をめざす忠兵衛ら中堅家臣団。対立が激化するなか、新藩主が打ち出した驚きの改革案とは!?そして、徳島藩を狙う大がかりな陰謀とは…。アクション&サスペンス満載、著者渾身の時代長篇!

著者等紹介

木下昌輝[キノシタマサキ]
1974年、奈良県生まれ。2012年に「宇喜多の捨て嫁」でオール讀物新人賞を受賞し、作家デビュー。2015年『宇喜多の捨て嫁』で第4回歴史時代作家クラブ賞(新人賞)、第9回舟橋聖一文学賞、第2回高校生直木賞を受賞。2015年咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。2019年『天下一の軽口男』で第7回大阪ほんま本大賞受賞。2019年『絵金、闇を塗る』で第7回野村胡堂文学賞受賞。2020年『まむし三代記』で第9回日本歴史時代作家協会賞(作品賞)、第26回中山義秀文文学賞を受賞。2022年『孤剣の涯て』で第12回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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starbro

206
第172回直木賞候補作第四弾(4/5)、木下 昌輝は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。直木賞ノミネートも納得の良作ですが、如何せんテーマが地味で、直木賞受賞までの勢いはありませんでした。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000775.000016935.html2025/01/25

hiace9000

123
型破りにして破天荒、弁舌鋭き論破王!この藩主、名君か、それとも暗君か―。巨額の借財を抱える徳島藩に迎えられた新藩主・蜂須賀重喜。政に背を向け続けた藩主がついに打ち出した起死回生の一手は、家臣団を二分するあまりに斬新な改革案。そこにつけ込み国を乗っ取らんとする陰謀と二重三重の策略が渦巻く中、忠臣らとの命がけの奮闘を描く歴史エンタメ! 痛快は痛快だが、「歴史時代小説読みモード」か「現代的ラノベ小説モード」そのいずれの脳で読むべきか、読中うろうろ。史実×創作のブレンド力は木下作品の真骨頂だけにやや惜しい気も… 2025/01/09

のぶ

122
舞台は借財に悩む阿波の国。末期養子で藩主となった蜂須賀重喜と、彼を支える若い藩士たちの奮闘を描いた時代小説。藩政を憂う主人公たちは、既得権益を守ろうとする家老たちと対立し、新たな「名君」を求めて重喜を藩主として迎え入れる。藩内の反発を受けながら、少しずつ改革を進めてゆく様子や、藩内外の反対勢力に一つずつ打ち勝ってゆく過程は読み応えがあった。藩主と家臣の対立の間で、自分の歩む道を迷う忠兵衛の姿と彼の決断には心を打たれる。時代小説にしては読みやすく、人物造形も良くできている傑作だと感じられた。2024/12/31

たっくん

112
江戸時代。五家老の専横、三十万両もの巨額の借財により破綻寸前の阿波淡路「徳島藩」。藩政改革をめざす「阿波四羽鴉」物頭柏木忠兵衛は、新藩主候補、佐竹家分家新田藩三万石四男、佐竹岩五郎と面会するが、「政に興味なし」と嘯く第十代藩主蜂須賀重喜と忠兵衛ら中堅家臣団は、藩主直仕置による改革に着手する・・身分制度改革「三塁の制」、特産藍取引改革、大阪藍商人唐國屋金蔵の暗躍、五家老淡路平島公方の抵抗。宝暦三年からの徳島藩お家騒動の真相とは・・徳島藩分断、重喜は「名君」か「暗君」なのか。直木賞候補作、面白く読了した。2025/05/12

遥かなる想い

102
徳島藩の藩政改革の物語である。 実権を握る五大老とのせめぎ合い…新藩主蜂須賀重喜の キャラが秀逸で微笑ましい。 地味な藩政改革だが、旧勢力とに闘いという 普遍的なテーマを軽快に描いて 読みやすい。 伝統に固執する勢力との暗闘…改革の難しさの 題材を江戸中期に求めた、地味だが普遍的な テーマでもある 藩政改革の物語だった。 2025/04/13

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