孤城春たり

個数:
電子版価格
¥2,420
  • 電子版あり

孤城春たり

  • ウェブストアに24冊在庫がございます。(2025年07月24日 00時13分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 480p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198659011
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

直木賞作家・澤田瞳子氏初の幕末小説

借財10万両から蓄財10万両へ――
わずか7年で財政を建て直した備中松山藩の改革

【著者コメント】
幕末を書くのは今回初めて。
倒幕派、佐幕派といった対比関係でとらえられがちな時代だが、
その間に挟まれた数多の人々がいた。
彼らが激動の時代をどう泳ぎ渡っていこうとしたのか、
山田方谷を含めた当時の備中松山藩を切り取ることで描けると考えた。
激しく変化する時代の中でもがいた、ごく普通に暮らしていた
人々の姿をご覧いただきたい。
――澤田瞳子


備中松山藩(現・岡山県高梁市)にて藩校・有終館の学頭(校長)を
務めるかたわら私塾「牛麓舎」を開き、弟子たちの指導に当たっていた
陽明学者・山田方谷は、借財10万両を抱える藩の財政を司る元締役と
その補佐役である吟味役の兼務を命じられる。
倹約令、殖産興業、藩札刷新などの改革により、備中松山藩はわずか7年で
借財を返済、さらに10万両の蓄財を作るまでになった。
だが幕末の激動の波は地方の小藩にも押し寄せる。
尊皇攘夷の声が高まるなか、藩主・板倉勝静が老中筆頭だったことから、
朝敵として備中松山藩に追討令が出され……。
時代の波に揉まれながら懸命に生きる人びとを描いた、
直木賞作家初の幕末群像劇。


【主な登場人物】
山田方谷
(陽明学者/備中松山藩元締兼吟味役)
熊田 恰
(備中松山藩物頭兼剣術指南/玉島騒動で切腹)
三島貞一郎(中洲)
(方谷の門弟/二松学舎創設者)
お繁(福西志計子)
(方谷門弟唯一の女子/岡山県初の女学校・順正女学校創設者)
新島七五三太(襄)
(上州安中藩士/同志社創設者)
川田竹次郎(甕江)
(漢学者/東京大学教授/東宮侍講)
河井継之助
(越後長岡藩士/戊辰戦争で戦死)
板倉勝静
(備中松山藩第七代藩主/大政奉還時の老中筆頭)

内容説明

借財10万両から蓄財10万両へ―。わずか7年で財政を建て直した備中松山藩の改革。「財政再建の神様」と呼ばれ、藩の要職として、また儒学者として有為の人材を多く育てた山田方谷を筆頭に、時代の波に揉まれながら懸命に生きる人々を描く直木賞作家初の幕末群像劇。「山陽新聞」好評連載待望の書籍化。

著者等紹介

澤田瞳子[サワダトウコ]
1977年京都府生まれ。同志社大学文学部文化史学専攻卒業、同大学院博士前期課程修了。2011年、デビュー作『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞を最年少受賞。13年『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞2012ならびに第32回新田次郎文学賞受賞。16年『若冲』で第9回親鸞賞受賞。20年『駆け入りの寺』で第14回舟橋聖一文学賞受賞。21年『星落ちて、なお』で第165回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

182
澤田 瞳子は、新作中心に読んでいる作家です。幕末弱小財政改革物語、困窮藩は大変だったんでしょうね。https://www.tokuma.jp/smp/book/b655572.html2025/01/02

パトラッシュ

161
藩主の信頼をバックに改革を断行する重臣は、反対者から見れば虎の威を借る狐だ。それだけに役職や身分でなく人格で心服させねばならないが、備中松山藩で財政再建を担った山田方谷は文字通り至誠の人だった。この人のやることに間違いはないと皆に信頼され、その期待に報いるため働きたいと多くの武士を奮起させるほどに。洋船を購入できるほど財政再建を果たしながら、激動の幕末動乱期を迎えて松山藩も苦境に立つが、山田と彼の薫陶を受けた者たちは静かに終幕を迎える。理想の政治家に導かれ、見苦しくなく身を処す藩士とその家族の姿が美しい。2024/12/21

trazom

144
確か、司馬遼太郎さんは「山田方谷は偉すぎて、小説にならない」と仰っていたと記憶する。その方谷を見事に小説にした澤田さんは、凄い。しかも、生涯や事績をただ辿るのではなく、備中松山藩が翻弄される幕末の時代背景が鮮やかに描き出される。方谷の周辺の人たち――方谷を君側の奸として嫌う輩や、唯一の女性の門弟、更には、三島中洲、川田甕江、河井継之助、新島襄ら――とのエピソードを紡ぐことによって、方谷の人物像が立体的に浮かび上がる。「誰に対しても至誠を尽くし、天下の万民を愛しむ」山田方谷という人物への尊敬の念が深くなる。2025/01/01

のぶ

94
澤田さんは幕末を舞台にした小説は初めてとの事だが、どうして、読み応えのある作品に仕上がっていた。全編を通して登場する山田方谷は、備中松山藩士で幕末期の儒者・陽明学者。本作の主眼は、山田方谷という人物に出会い、接することで、幕末という大変動の時代にどう生きるべきかを学び、悟った人々の群像劇にあります。したがって山田方谷は主人公とはならず、各篇での脇役に過ぎませんが、それでもその人物の見事さには感銘を受けます。倒幕側でも会津側でもない備中松山藩に忍び寄る幕末の動乱を緻密に描いた小説で、良くできていたと思う。2024/12/26

がらくたどん

81
岡山の小藩で商家に生まれながらその学識と人格から先生と慕われ藩主の相談役と頼られた男がいた。名は山田方谷。仁義礼智忠信孝悌の八玉すべてを宿したような傑物。偉すぎる人物伝はたいていつまらない。のだが、澤田さんは方谷という玉に映る自分の不安・嫉妬・我執・諦念に目を覚まし生き方を見つめ直して行く人々を描く事で方谷像だけでなくそこから学び取れる「これから」を浮かび上がらせる。備中松山藩の財政立て直しから始まり幕末の討幕勢による開城接収まで、価値観や秩序が揺れ動く世を生きるための人道の背骨を探る清廉な物語。良作♪ 2025/01/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22231393
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品