出版社内容情報
オランダ銀の石筆賞受賞!
心にひびく
兄弟の旅の物語
11歳のぼくは、いつも
16歳の兄ヤードランの面倒をみている。
ヤードランは、何かに夢中になると、
たいへんなことをしでかしてしまうからだ…
11歳のジョシュは、いつも16歳の兄ヤードランの
面倒を見ている。
ヤードランは、何かに夢中になると、
たいへんなことをしてしまうときがある。
「あなたはヤードランを守る天使なのよ」と、
ママはいつも、ジョシュに言う。
秋のある日、湖で、ケガをして
群れに置いていかれた
ツルの子どもを見つけたとき、ヤードランは、
「ツルの子に飛び方を教えて、
群れに返してやる」という考えに、とりつかれた。
昔、女優だったママが持っていた
大きな作り物をつばさをつけて、
スプリートと名づけたツルの子に、
飛び方を教えようとする兄弟。
でも、夢中になりすぎたヤードランは、
ジョシュにケガをさせてしまう。
そのせいで、ヤードランは
施設に入れられることに。
離ればなれになりたくない兄弟は、
スプリートを連れて、
ツルが越冬する南の地を目指し、
二人で旅を始めるが…?
○スプリート
ヤードランがツルの子に夢中になったせいで、
ジョシュは大ケガをする
○ハンググライダー
迷子のツルの子を、南の越冬地に連れていく、
というアイディアが浮かぶ
○南
兄弟はスプリートを連れ、
二人きりで、南を目指して旅に出る
○鉄塔
施設の先生に追いつかれてしまった二人。
ヤードランは高い鉄塔に登り、
下りてこようとしない。
○ぼくたちは、永遠に
ママが駆けつけて、
思いがけない決断をする。
内容説明
十一歳のジョシュは、いつも十六歳の兄ヤードランのめんどうをみている。ヤードランは、体は大きいけど小さな子どもみたいで、興奮してバクハツすると、とんでもないことをしてしまうからだ。秋の初め、家族で湖に行ったときに、二人は、つばさをケガして群れに置いていかれた鶴の子どもを見つけた。ヤードランは、鶴に飛ぶことを教えて、家族のところへ連れていってやる、という考えにとりつかれる。昔、女優だったママが、舞台でつけていた「青いつばさ」を使って、鶴に飛び方を教えようとしていたとき、思わぬ事故が起き、ジョシュはヤードランにケガをさせられてしまう。そのせいで引き離されそうになった二人は、スプリートと名づけた鶴の子どもを連れて家を出、旅を始めるが…?さまざまな変化の中でも変わらない兄弟や親子の深く強い絆を描き、心にしみる物語。オランダ・銀の石筆賞受賞作。小学校中・高学年~。
著者等紹介
アールツ,シェフ[アールツ,シェフ] [Aerts,Jef]
1972年生まれ。ベルギーの作家・詩人。作品は十五カ国語に翻訳されている。文学と演劇を学び、劇作家、ジャーナリストを経て作家デビュー。1999年から、大人向けの小説四冊、詩集一冊を発表したあと、2012年に初の児童文学『小さな天国(未訳)』を発表し、「新しい古典となりうる本」と絶賛される。ほかの作品に、ベルギーのボッケンレーウ賞、オランダの銀の石筆賞を受賞した絵本『おねえちゃんにあった夜』(マリット・テルンクヴィスト絵、徳間書店刊)など。妻と三人の子どもと小さな農場で暮らしている
長山さき[ナガヤマサキ]
1963年神戸生まれ。関西学院大学大学院修士課程修了。文化人類学を学ぶ。87年、オランダ政府奨学生としてライデン大学に留学。以後オランダに暮らす。訳書多数。アムステルダム在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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