地先

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198648978
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

心は、色褪せてはいない。人生の後半にさしかかった女と男。艶めいた思い出と、思いがけない出来事で揺れる。八篇の物語がかきたてる勇気と感動。

著者等紹介

乙川優三郎[オトカワユウザブロウ]
1953年東京都生まれ。1996年『藪燕』でオール讀物新人賞。1997年『霧の橋』で時代小説大賞。2001年『五年の梅』で山本周五郎賞。2002年『生きる』で直木三十五賞。2004年『武家用心集』で中山義秀文学賞。2013年『脊梁山脈』で大佛次郎賞。2016年『太陽は気を失う』で芸術選奨文部科学大臣賞。2017年『ロゴスの市』で島清恋愛文学賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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じいじ

79
「時代小説」に惚れ込んだ乙川さんですが、いまいち馴染めない乙川さんの「現代小説」。でも、この短篇集の【表題作】はよかったです。舞台は著者十八番の房総半島「御宿」の海です。外房には勝浦・鴨川など数々の名所がありますが、この御宿が一番好きです。いっとき夏の海水浴シーズンを避けてせっせと通いました。主人公の絵描きが、熱狂的に彼を支える女(パトロン)からの脱皮を願って、ひとり「御宿」のしなびた民宿へ。そこの宿の一人娘をモデルにして自身の再起を…。昨夜は、鏡面のような静かな御宿の海が夢枕に立ちました。2023/12/13

ゆみねこ

75
8つの短編が織り成す女と男。大半が房総半島の御宿が舞台で軽井沢や都内のものも。作家や画家が主人公のものが多かった。地先、ここに描かれた男女がこれからをどう生きてゆくのか?想像を掻き立てられます。2019/10/16

キムチ27

57
帯に「勇気と感動をかきたてる」と。私は異なり 正直がっくり。8編の舞台は房総半島。人生を男女間のしがらみの視点で切り取っている。ただらならぬ関係が多い。美術、小説家にまつわる話もちりばめられ、御宿をはじめ漁村の過去現在の情景もおりなされ 独特のニュアンスは如何にもの乙川作品。文章は珠玉~「なるようにしかならないところへ運ばれてゆく心地」とか・・少ない漢字で平仮名が多い温度ってこんなに優しいんだ💕「素敵な要素」は三上との関係から脱して新たな歩みに入る知美の心中に寄り添う・・ 2019/09/04

pdango

55
★★★★☆乙川さんの文章は本当に心地よくて、いつまでも読んでいたくなる。何かをきっかけに何かを掴んで、人生は続いていく。2019/11/28

kei302

48
抑制の効いた簡潔で美しい文章に魅了されている書き手のひとり。8篇の短篇。書名タイトルの「地先」がよかった。 陸が尽きて海が始まる町での出会いをきっかけに、絵描きとして新しい物を掴み、生き直そうする再生の話。人生は続いてゆく... 2020/01/05

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