出版社内容情報
幕末の横浜の遊郭で、異人の客になることを拒んだと云われる美しき遊女・喜遊。彼女の本当の姿とは? 新鋭作家が挑む歴史小説。
内容説明
幕末、開港したばかりの横浜に華々しく開業した妓楼“岩亀楼”。時代の波に翻弄された美しい娘と尊皇攘夷の若き志士との恋。新進作家が描く歴史時代小説。
著者等紹介
石井希尚[イシイマレヒサ]
東京都出身。10代の頃、画一的教育体制に疑問を抱き、日本初のフリースクール「寺子屋学園」を設立し注目を集める。1991年、ポリドール系のレーベルよりデビュー。2000年に出版した処女作『この人と結婚していいの?』(新潮社)が20万部を超えるロングセラーに。日本精神を世界に発信するエデュテーメント一座、HEAVENESE(ヘヴニーズ)を率い、国内外で活動。妻・久美子と共に夫婦二人三脚で多方面にわたり精力的に活躍中。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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花林糖
10
(図書館本)横浜の港崎遊郭の岩亀楼に実在したとされている喜遊の物語。好みとしては喜遊に焦点を絞り、政治色薄めが良かった。ラッセル商会のアビエル・アボット・ローの様な嫌な人物は当時沢山居たんでしょうね。中居屋重兵衛の店「銅御殿」を見てみたい。2019/12/10
チョビ
5
【読メ遊廓部課題本】主人公の遊女が性格、行動パターンがステレオタイプで、作者が求めた2面性が埋もれてしまっている。男性側も架空の人物を実在の人物が凌駕しているという小説としてアリなのか、な演出である。あとがきに全て集約されるのだが、ここの人物が本当にいた人物なら既に神奈川県が調査しているはずだが、それが全く現れないのはまだ「ガセ」なところもあるはずだ。なんか、調べたくなったぞ! 著者の願望が色々つまった小説。2019/12/12
ハッピー
2
【図書館】ダ・ヴィンチの新刊情報で気になった初読みの作家さん.幕末の横浜に建てられた「港崎遊郭」の象徴ともいえる壮麗な妓楼「岩亀楼」のスターで一世を風靡した喜遊.吉原三千人の遊女の中にも,彼女ほどの美貌の持ち主はいなかった.人気前兆のまっただ中,彼女はアメリカ人に汚されることを拒み,武家女の作法で自決した.尊王攘夷派の政治プロパガンダとして利用された哀れな遊女だと決めつけた喜遊の物語に光をあてた1冊.2021/07/24
イズサンローラン
0
喜遊については実在するか否かという点から諸々見解があるが、こちらの作者は歴史的事実を徹底的に調べ上げたうえで、極力事実に近い形で描かれているのだと見て取れた。 ラブストーリーだけではなく、細かい歴史的背景を一つ一つ関連付けながら読むのが面白い。 ゆかりの地巡りをしたくなる。
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