出版社内容情報
金一族の絶対権力、核保有という欲望の犠牲になった北朝鮮の人々。謎に包まれていた豊渓里の核実験場、ついに封印が解かれる!2018年6月、歴史的な米朝首脳会談が行われたが、その大きなテーマの1つは核施設の放棄だ。過去6回の地下核実験が行われた朝鮮半島北東部の豊渓里(プンゲリ)。核開発エリート技官を夫に持つ脱北著者が小説の形を借りて明かす衝撃のノンフィクションノベル! 三代にわたる金一族の絶対権力、核への執念、失われたのどかな暮らし。ベールに包まれていた豊渓里の核実験場、ついに封印が解かれる!
金平岡[キムピョンガン]
著・文・その他
五十嵐真希[イガラシマキ]
著・文・その他
内容説明
「ミサイルに核弾頭を装着させるその日まで」―犠牲となった長閑な山村、原子力研究所の核科学者たち、金一族が核実験にかけた野望。豊渓里で暮らした脱北作家が暴く衝撃のドキュメンタリー小説!
著者等紹介
金平岡[キムピョンガン]
平壌で生まれる。17歳の時、北朝鮮の「青少年白頭山賞」作文創作大会で入賞する。金正日から自筆書簡をもらうほど、期待されていた作家だった。平壌演劇映画大学を卒業後、朝鮮中央放送委員会学生少年部と児童文学編集部に勤務。その後、脱北
五十嵐真希[イガラシマキ]
東京生まれ。早稲田大学卒業後、法律事務所に勤務。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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トト
3
北朝鮮の小説家で、脱北者の作者が描くドキュメンタリー小説。 事実を追って書かれているが、小説色が強く物語性もあり、非常に読みやすい。ユン・チアンを彷彿とさせます。 我々が表面的に見聞きしてきたニュースの裏側で、北朝鮮国内で起きていた事実に圧倒されます。 続編がハッピーエンドになることを祈ってやみません。 核実験場にされた山はおいしい松茸が取れるそうで、日本にも輸出されていたそうです :(;゙゚ω゚):2018/10/31
FFM
2
フィクションだと言うが、金一族の独裁政治を告発するような内容だった。北朝鮮では、多くの住民が餓えに苦しんでいるのかもしれない。核がなければもっと暮らしが良くなるのではないかと思う。2018/11/10
山葵
0
2018年出版。平壌に生まれ、作家をしていたという著者が、かつての自分の北朝鮮での経験などを交えて書いた「小説」。小説とはいえ、金正日や張成沢など実在の人物や、崔竜海がモデルだと思われるチェ・ビョンソという人物が登場するなど、実話を元にした小説であることが示唆されている。自分の体すら自分のものではなく権力に翻弄される人々の閉塞感、絶望感のようなものが生々しく描かれる。ただし、文の運び方に拙い部分が多くみられ、読みづらさを感じるのが残念な部分である。2021/11/28
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