出版社内容情報
江戸の音が聞こえる。光がみえる。 花火で織りなす人生模様。
内容説明
江戸の音が聞こえる。光がみえる。花火で織りなす人生模様。覚悟が人を育て、人が時代を築く。魂に響く渾身の時代小説。
著者等紹介
志川節子[シガワセツコ]
1971年島根県生まれ。早稲田大学卒業後、2003年「七転び」でオール讀物新人賞を受賞。江戸の商店街の人間模様を描いた『春はそこまで―風待ち小路の人々』が直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
110
新聞紹介本。江戸時代の東海地方辺りを舞台に、花火を絡ませながら市井を描く短編集。人の情が煌(きらり)と光る秀作。最後の「文」が好き‼2017/09/10
タイ子
69
煌 (きらり)。タイトルが表すように花火をモチーフに6つの短編集。場所も違えば花火の種類も違う、一生懸命に日々を生きている男が打ち上げる花火とそれを見つめる女の物語。手筒花火、細工花火、線香花火、爆竹、花火によってこんなに物語が切なく、激しく、哀しく、生命力を持って伝わるんですね。「闇に咲く」が印象的。父について簪職人を目指していたおりよが花火によって目が見えなくなり、許嫁からも断られ、自棄になりつつ感と経験で簪を作り続ける。見えないからこそ出せる味わい。胸に響いたラスト。志川さん、いいですね~。2019/03/09
真理そら
57
『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』以降追いかけている作家の短編集。花火にまつわる短編集。「天地一転」と「文」は同じ旅籠が舞台、「天地一転」と「椀の底」はうす~いつながりがある雰囲気。ということで連作ではないが花火のはかなさではなく煌めきを描いているという点は共通しているかも。2019/12/12
baba
37
花火をモチーフにした短編集。1話と2話が苦労しながら成長する姿がキラリとほっこり温かい気持ちになる。吉田の手筒花火が1話と最後に登場、わざわざ表題に年代を記したのだから連作物にして欲しかった。切ない話し、胸を打つ話し、どれも良かった。2017/09/30
ちょるる
33
志川作品2冊目。煌(きらり)というタイトルがあらわすように花火にまつわる6編の短編集。花火と言ったら夏のものと思うが、全て冬の花火をイメージしてしまう。切なくて辛くて…でも読後感は悪くなかった。「闇に咲く」が良かった。2018/02/02
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