疾れ、新蔵

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198641658
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

追っ手をかわして街道を逃げろ。国許に連れ帰る姫の類いまれな魅力は駕籠かきや、道中出会う誰をも魅了する。書下し時代長篇。上屋敷で異変があり、新蔵は越後岩船藩の酒匂近江守忠純の中屋敷に向かった。抱えた梯子をかけ、一気に庭に忍び込み、雨戸を叩く。応じた侍女のたきのは志保姫をともなっていた。主人の須川幾一郎に異変が起きたときには姫を国許につれ戻す手立てになっていた。江戸表にも国許派のものがいるのだ。追っ手をかわして、姫を連れて戻れるのか! 街道筋には見張りがいる。巡礼の親子に紛して旅は始まった。名手が描くエンタテイメント時代長篇。

志水辰夫[シミズタツオ]
1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

内容説明

新蔵は越後岩船藩の江戸中屋敷に向かった。姫を国許に連れ戻す手はずであった。街道筋には見張りがいる。巡礼の親子に扮し、旅が始まった。手に汗握る逃走劇の背後には、江戸表と国許の確執、弱小藩生き残りをかけた幕府用人へのあがきがあった。そして、天領だった元銀山の村の秘密、父子二代に亘る任務のゆくえも絡み一筋縄ではいかないシミタツの魅力満載!山火事が迫る中、強敵と対決する!姫を伴った新蔵の旅は成就するのか?

著者等紹介

志水辰夫[シミズタツオ]
1936年、高知県生れ。1981年、『飢えて狼』でデビュー。1986年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞を、1990年『行きずりの街』で、日本冒険小説協会大賞を受賞する。1994年『いまひとたびの』で日本冒険小説協会大賞短編部門大賞を、2001年『きのうの空』で、柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

baba

47
挿画のように愛らしい姫を剣に強い新蔵が国許に届ける途中のハラハラドキドキの逃走劇。地図が掲載されていたので文中地図を見ながら追っ手はここまで来たなどページを括ると急に長閑な普賢村の描写で戸惑うもののこれは伏線であったと後で気付く。最後まで飽きさせず、本筋に関係ないようなこともしっかり裏打ちされて最後に続く展開は凄い。読メさんで初作家に出合えた。是非他も読んでみたい。2017/03/06

クボタ

26
久しぶりの志水辰夫作品だった。時代物を書き始めてあまり読まなくなっていたが、シミタツ健在だった。時代物もなかなか良いものだった。前半は新蔵の江戸から姫を連れての旅、駕籠かきと途中で出会った奇妙な女を含めての旅も飽きない。後半には普賢村や新蔵の出生などの秘密が面白く満足できる物語だった。シミタツの時代物もこれから楽しもう。2016/12/17

信兵衛

22
何らかの藩内騒動に端を発した逃走&追走劇なのですが、ロードムービー要素も備えた時代長編。楽しみ処満載、お薦めです。2016/07/05

ケイプ

21
とっても面白かった。題名の通り、「疾れ、新蔵」です。追っ手が迫っている、無事に姫を国元に届けるんだぞ!途中一緒に疾ることになった駕籠かきの二人や謎を残す女も加わって、よりいっそうその道中が楽しくふくらみます。最初に地図が載っているのですが、もう少し話に出てくる地名を加えてもらえたらもっと楽しめたのになぁ。今新蔵はここで、追ってはどこ?って確認しながら読んでいたので。2016/07/24

きあら

20
姫を国許に連れ戻すために、新蔵は越後岩船藩の中屋敷を訪れる。仲間を見つけ、追ってのうらをかく、江戸から越後までの逃避行は、往年の冒険小説を思い出す。敵との対峙の他に、銀山の秘密、幕府からの隠密、山火事と盛りだくさん過ぎのきらいもあったけど、終わり方が良かった。2023/04/29

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