勁草

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  • サイズ B6判/ページ数 421p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198639570
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

直木賞作家の迫力犯罪小説!オレ詐欺犯の詳細な手口と、卑劣な犯罪を追う大阪府警特殊詐欺捜査班の刑事たちの地を這う捜査を描く

橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とはオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。騙し取った金の大半は高城に入る仕組みで、銀行口座には金がうなっているのだ。賭場で借金をつくった橋岡と八代は高城に金の融通を迫るが…。一方で府警特殊詐欺班の刑事たちも捜査に動き出していた。最新犯罪の手口を描き尽くす問題作!

【著者紹介】
1949年愛媛県今治市生まれ。京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業。1986年『キャッツアイころがった』で第4回サントリーミステリー大賞受賞。1996年「カウント・プラン」で第49回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)受賞。2014年『破門』で第151回直木賞受賞。

内容説明

橋岡は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とはオレオレ詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。橋岡は被害者から金を受け取る「受け子」の手配も任されていた。騙し取った金の大半は高城に入る仕組みで、銀行口座には金がうなっているのだ。賭場で借金をつくった橋岡と矢代は高城に金の融通を迫るが…。一方で大阪府警特殊詐欺班の刑事たちも捜査に動き出していた。最新犯罪の手口を描き尽くす問題作!直木賞作家、迫真の犯罪サスペンス。

著者等紹介

黒川博行[クロカワヒロユキ]
1949年愛媛県今治市生まれ。京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業。大阪府立高校の美術教師をへて、1983年『二度のお別れ』で第1回サントリーミステリー大賞佳作を受賞。1986年『キャッツアイころがった』で第4回サントリーミステリー大賞、1996年「カウント・プラン」で第49回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。2014年『破門』で第151回直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

202
図書館本。今回はオレオレ詐欺がテーマ。完全分業制になってる組織でこれじゃあ撲滅出来ないなと。銀行や中古車買取業者などセキュリティー強化している現在の実状も勉強になります。警察側との駆け引きなんかもテンポよく、すらすら読めました。面白かったです!2015/12/30

hiace9000

153
黒川クライムサスペンス、スピーディに渦巻き展開する圧倒的リアリティの波濤は圧巻! 悪が悪を招く犯罪者側のバディ、地を這うが如き地道な捜査に徹する警察側のバディ、互いの関係性を会話で描き上げるお馴染みの手法は映像化うってつけ。映画原作にも納得。手を染める詐欺行為の曲解と正当化は弁護を避けたいが、矢代という真っ黒なワルに絡んだばかりに、限度があったはずの箍が外れに外れ、元には引き返せぬ深みに嵌っていく橋岡の顛末も読みどころ。「勁草」の本意から転じた、"しぶとく足掻く"悪人と"しぶとく張り付く"刑事をご覧あれ。2023/11/12

あすなろ

148
おれおれ詐欺とそのバックグラウンドを描く、変わらず品のなさを上手く描く黒川氏作品。品のなさを描くと、という下りは、賞賛している言葉。関西の底をさらうかのような描き方が上手い。ちょっと中盤より前あたりが散漫な印象があったが。どちらかと言うと、バックグラウンドの方が頭に入ったかな?現代らしさ満点のアンダーグラウンドの世界や問題を描く黒川氏作品は、やはり手に取り読んでしまいます。2015/12/26

starbro

139
黒川博行に関しては、昨年から新作をコンスタントに読むようになりました。本作はオレオレ詐欺をかなりリアルに書き込んであり、一気読みしました。但し、ストーリーを上手く展開させるためか、大阪府警の対応がかなりぼんやりしている気がします。普通であれば、何度も銀行にアプローチしている段階で逮捕されてGameOverです。警察と犯罪者のイタチごっこですが、オレオレ詐欺はより巧妙に進化・深行して行くのではないかと思います。2015/06/25

にいにい

126
黒川博行さん、得意の大阪を舞台とし、大阪弁が軽快な振り込め詐欺等の特殊詐欺グルーフと府警特別捜査班との戦いを犯人側、捜査側から描きあげている。詐欺は、細分化され、ゲーム感覚の部隊も。掛け子、受け子、名簿屋、道具屋、これに金主とヤクザ。貧困ビジネスも絡み生活保護費搾取、弱者の囲い込みで受け子を仕立てる。シナリオも巧妙だ。対する府警も佐竹・湯川コンビを中心に地道な連携捜査。名簿の巧みな「下見」による修正がシナリオに上手く使われる。詐欺の実態・裏が少し理解できた。橋岡の人の善さと落ち方が印象深い一冊。2016/01/09

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