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日本人はなぜ富士山を求めるのか―富士講と山岳信仰の原点

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784198636746
  • NDC分類 163.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

なぜ日本人は、富士山を見るとテンションが上がるのか。世界文化遺産・富士山の「霊力」の謎を宗教学者、島田裕巳氏が紐解く。

新幹線の車窓、雲の切れ目、銭湯の壁画。私たち日本人が、富士山を見ると心躍らせてしまうのはなぜなのか。それは、富士山には特別な「ご利益」があるからだ。古くは奈良時代から歌や絵に書かれ、平安時代からは密教や修験道と結びつきながら信仰の対象として崇拝されてきた。江戸時代になると行かずに拝む「富士講」が発展して、庶民からも圧倒的な信仰を集めた。「信仰のテーマパーク」富士山の歴史を紐解き日本人の「富士山好き」の謎を読み解く。

【著者紹介】
1953年生まれ、東京都生まれ。宗教学者、作家。東京大学大学院人文科学研究会博士課程終了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任。著書に『神道はなぜ教えがないのか』『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』『葬式は、要らない』など多数。

内容説明

「信仰の対象と芸術の源泉」として、世界文化遺産に登録された富士山。葛飾北斎の有名な浮世絵など、芸術的側面は知っていても、信仰の場としての富士山については知らない人が多い。そこで本書は、古代から現代まで、私たちがどのように富士山と向き合ってきたかを振り返り、その信仰のあり方を明らかにする。磐座信仰、神仏習合、修験道、富士講、新宗教。そこから見えてくるのは、日本人独特の宗教観だった!

目次

第1章 富士山のどこにご利益があるのか(30万人を超える人たちが富士山に登っている;富士山には特別な価値がある;日本人の誇り ほか)
第2章 芸術と信仰の山(富士山は燃えていた;富士山が本当に注目されるのは江戸時代になってから;「三国一」の山 ほか)
第3章 日本人の信仰世界―自然崇拝と神仏習合(富士山信仰と神仏習合;日本と西洋の山のとらえ方の違い;神道の始まりは「磐座」の信仰 ほか)
第4章 富士山における修験道の展開(最初に富士山頂を極めたのは聖徳太子?;富士山には2通りの描き方がある;徐福と役行者の富士登山 ほか)
第5章 信仰のテーマパーク(庶民が重視したご利益の形;富士山のさまざまな仕掛け;「藤曼荼羅」に表れた山中浄土の考え方 ほか)
第6章 富士山と新宗教(富士山周辺に集まる新宗教;排他的な日蓮正宗;富士山のイメージを利用する創価学会 ほか)

著者等紹介

島田裕巳[シマダヒロミ]
1953年東京生まれ。宗教学者、作家、東京女子大学非常勤講師。東京大学文学部宗教学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。