内容説明
王室づき魔法使いが病気で不在のあいだ、留守番をすることになった本好きの少女チャーメインは、魔法の本のまじないを試してみたせいで、危険な山の魔物と遭遇してしまう。危なく難を逃れたけれど、魔法使いの家でも次々困ったことが起きる。魔法使いの弟子を名乗る少年がころがりこんできたり、かわいい小犬が巨大化したり、怒った青い小人の群れが押しかけてきたり…。魔法の家のドアは、王宮や小人の洞窟、謎の馬屋やプール、果ては過去にまでつながっているらしい。やがて、王宮の図書室で王様の手伝いをはじめたチャーメインは、王国の危機を救うために呼ばれた遠国インガリーの魔女ソフィーと、火の悪魔カルシファーに出会う。意外な姿に変身した魔法使いハウルもあらわれて…?「ハウルの動く城」シリーズ待望の完結編。10代~。
著者等紹介
ジョーンズ,ダイアナ・ウィン[ジョーンズ,ダイアナウィン] [Jones,Diana Wynne]
1934~2011。オックスフォード大学セントアンズ校でトールキンに師事。大学卒業と同時に結婚、三人の子どもの子育て中に、ファンタジーを書き始める。魔法を扱った独創的なファンタジーを数多く発表、イギリスを代表するファンタジー作家と評された
市田泉[イチダイズミ]
1966年石川県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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seri
68
ハウルシリーズもDWJ作品も大好きです。シリーズ最終作の今回も玩具箱をひっくり返したようなドタバタ感と次に何がくるか分からない展開のドキドキに大満足!ハウルのイラッとくる言動も相変わらずで、ソフィーの逞しさやモーガンのハウル2世っぷりまで愛しくてたまらない。今回はカルシファーも含めた家族の絆も見えて更にほっこり。そして何よりチャーメインの成長ぶりが胸に迫ります。今まで間違っていたとしても、それに気付ける強さを持ってる彼女が頼もしい。子供を信じる強さも親には必要なんですよね。2013/12/17
のっち♬
63
魔法使いの大おじの留守番をしていたチャーメインが王宮に雇われ、ハウル一家と共に消えた黄金の謎に迫る。チャーミングなヒロインによる様々な場所へ繋がる扉からの探検を中心に楽しげにはじまるが、お嬢様育ちな彼女のものぐさはかなりのもので、「上品」や「大人」と無縁な雰囲気が著者らしい。野良犬も愛嬌たっぷりで可愛らしいのだが、それに負けじと縦横無尽に振る舞うのが幼児の格好をしたハウルで、追いかけっこなど賑やかで目まぐるしい場面展開を演出している。相変わらず楽しい一家だ。カルシファーが大活躍で魔物の粛清が実に呆気ない。2020/11/07
ねむねむあくび♪
46
面白かったー(^o^)/2冊めのアブダラよりも好みでした。ソフィーもハウル?(笑)も登場するし、カルシファーは大活躍♪あとがきで初めてダイアナさんが亡くなっておられたと知り、残念です…(*ToT)まだ色々な構想を練られていたと。もっとハウルの続編も読みたかった!!( TДT)2013/07/03
green tea
43
スピード感、展開の意外性、キャラクターの魅力 魔法で動く不思議な家 青い小人たちの謎、王室を守るエルフの秘宝 チャーメインが、マイペースでリアルな10代前半の女の子 身近に感じられる性格 天使のようなのに悪魔のような行動をする「キラキラ」、カルシファー、ソフィー、ソフィーの子供も出てきて 王族の跡継ぎ問題や横領問題を解決しようと東奔西走 宿なしっていうちょっと汚れた大食いの犬が最高に可愛らしいです 全体としてはライトミステリードタバタコメディちょっと成長もの正統派ファンタジーって感じ 2014/01/30
りょうこ
41
作者が亡くなってしまったので、事実上ハウルの完結編となります。でもまだまだ続きが読みたかったなぁ(>_<。)今回もハウルの活躍、そしてなんと言ってもカルシファーの活躍が目を見張るものがありました。主人公は本好きな女の子。もし?続きがあったら...きっとこの子の活躍も見れたかもしれません。2013/06/07
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- 和書
- 料理長殿、ご用心