内容説明
ある朝、ウィリアムのパパが、「書きたいものがあるので、しばらく家を出ます」という置き手紙をしていなくなった。うちにはウィリアムも妹もエリナもママもいるのに。腹を立てたママが決めたのは、犬を飼うこと。しかも四ひきも!そんなある日、ウィリアムの耳に、犬たちのおしゃべりが聞こえてきて…?犬たちとにぎやかにくらすうち、家族がおたがいに心をひらき、ふたたびきずなを深めていくようすをさわやかに描きます。『のっぽのサラ』(ニューベリー賞)の作者による、ちょっぴりふしぎで心あたたまる家族の物語。小学校低・中学年向け。
著者等紹介
マクラクラン,パトリシア[マクラクラン,パトリシア][MacLachlan,Patricia]
アメリカの児童文学作家。1938年ワイオミング州生まれ。コネチカット大学卒業。『のっぽのサラ』(徳間書店)で、アメリカの優れた児童文学に贈られる「ニューベリー賞」を受賞
こだまともこ[コダマトモコ]
東京に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社に勤務の後、児童文学の創作と翻訳をはじめる
大庭賢哉[オオバケンヤ]
1970年、神奈川県に生まれる。イラストレーターとして、児童書のさし絵、漫画、装画などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円舞曲
16
いい本です。相手の言葉を聞かない、相手と噛み合わなくなっての家族再生とかの難しいことは置いといて、犬、猫、動物好きの家族で読んで欲しいな~。読後感は心がほっっこりすること間違ないと思う(^^)お行儀の悪い車に怒鳴るエリナちゃんが可愛いわ。2013/02/16
スイ
15
大好きだった『のっぽのサラ』の作者と知って、読まねばと。 児童書、それもそう年齢の高い子ではない層を中心に書いているのだけど、しょっぱなから父親が出て行き、母親は半ば衝動的に4匹の犬と1匹の猫を迎える、というなかなかの容赦のなさ。 しかも後になって「家を出たら詩が書けるかと思って…」と父は言うのだけど、もう!お前!!お前!!! しかし罵倒したくなるのは私が大人だからで、子どもたちは受け止めざるを得ないものを受け止めながら暮らしていく。 それは多数の読者の子どもたちも多かれ少なかれきっとそうで、共感する2022/11/13
遠い日
7
パパが黙って家を出た後、4匹の犬と1匹の猫を飼う決断をしたママ。ウィリアムの心中は複雑。パパへの理解は及ばず、頑な態度のママともぎくしゃく。ママの妊娠の発覚と、パパとの折り合い、いろいろな問題が滞る中、「魔法」が起きる。いや、魔法はいつだって信じるところ全てに、あるのだ。犬とことばが交わせるようになったウィリアムが、心開いていくようすがじっくりと描かれる。本当の勇気とはどういうことか、彼が知ったのは自らの心と向き合ったから。家族が生まれ変わっていくために、みんながそれぞれの気付きを得たことが清々しい。2014/03/17
ろばこ
3
お父さんが出ていっちゃって、なぜそこで犬や猫を飼うの?しかも合わせて5匹も。保護センターの人もそんな簡単に譲っちゃっていいの? 冒頭が???な展開でした。おとなしめの文章なのでちょっとダルく感じた。最後は大円団。2013/05/16
ハチコ
2
お父さんが家を出たことをきっかけに、犬を四匹とねこ1匹を飼っちゃう家族・・・ってまずその前提がハテナ?なんですけどー。妹は犬の言葉が最初から分かって、次第に、家族みんな聞こえるようになってくる・・・自分の気持ちが見えてない人には誰の言葉も聞こえないってこと?かな。2013/02/12
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- 和書
- 凍結捜査 集英社文庫