世界経済を破綻させる23の嘘

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198630683
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0033

内容説明

マネー、自由、貪欲、格差についての常識・通説を破壊し、新しい世界経済の流れを読み解く。

目次

経済の「常識」を疑ってみよう
市場は自由でないといけない
株主の利益を第一に考えて企業経営せよ
市場経済では誰もが能力に見合う賃金をもらえる
インターネットは世界を根本的に変えた
市場がうまく動くのは人間が最悪(利己的)だからだ
インフレを抑えれば経済は安定し、成長する
途上国は自由市場・自由貿易によって富み栄える
資本にはもはや国籍はない
世界は脱工業化時代に突入した
アメリカの生活水準は世界一である
アフリカは発展できない運命にある
政府が勝たせようとする企業や産業は敗北する
富者をさらに富ませれば他の者たちも潤う
経営者への高額報酬は必要であり正当でもある
貧しい国が発展できないのは起業家精神の欠如のせいだ
すべては市場に任せるべきだ
教育こそ繁栄の鍵だ
企業に自由にうあらせるのが国全体の経済にも良い
共産主義の崩壊とともに計画経済も消滅した
今や努力すれば誰でも成功できる
経済を発展させるには小さな政府のほうがよい
金融市場の効率化こそが国に繁栄をもたらす
良い経済政策の導入には経済に関する深い知識が必要

著者等紹介

チャン,ハジュン[チャン,ハジュン][Chang,Ha‐Joon]
1963年ソウル生まれ。ソウル大学で経済学を学んだのち、英ケンブリッジ大学で博士号を取得。1990年よりケンブリッジ大学経済学部で開発経済学を教える。現在、同大学准教授。これまで世界銀行、アジア開発銀行、国連貿易開発会議など多数の国際機関のコンサルタントを歴任。2005年、経済学の未開拓分野を切りひらいた者に与えられる「レオンチェフ賞」を、41歳の最年少で受賞し脚光を浴びる

田村源二[タムラゲンジ]
1947年生まれ。慶応義塾大学文学部社会学科卒。英米仏の翻訳で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

88
最近の世界経済の状況を見ていると、トランプの行動にかき回されている気がします。ここに示されているのは今まで一般的に経済学の教科書で言われてきたことが通じなくなっていることを23の項目で説明されています。それなりに当てはまる部分もあるとは思いますが、一概に正解とは言えないのでしょう。ただ最近の問題点がどのようなものかコンパクトにまとめている気がするので自分で考え直すにはいい本だと思いッ増す。2018/12/29

えちぜんや よーた

83
「自由」か「計画」か?「競争」か「規制」か?両者はアクセルとブレーキのようなもんだから、よくよく考えてペダル踏まなあかんな。著者は前者を尊重しつつも後者の重要性を説いているので、「真ん中からちょい左より」という感じがした。2016/02/14

珈琲好き

8
自由な市場経済は公正で厚生に適うと思われがちだが、不公正で厚生を損なう面もあるというお話し。2016/11/21

うえ

8
「貧しい国が発展できないのは起業家精神の欠如のせいだ」→「問題は富裕国を本当に富ませているのは、個人的な起業エネルギーを集団的起業へとまとめあげる能力」●「共産主義の崩壊とともに計画経済も消滅した」→「共産主義…ではないにしても、資本主義国の政府もまた計画経済をやっている…たとえば第二次大戦中、アメリカ、イギリス、ドイツといった資本主義体制をとる主要交戦国の経済はみな、中央の計画のもとに運営された…日本、韓国、台湾など「東アジアの奇跡」諸国もまた、50年代から80年代にかけて指示的計画を有効に利用した」2016/04/14

Thinking Dragon

7
自由市場経済主義者達が抱く「市場が自由であればあるほど豊かになることが出来る」という考えの根拠に対して一つずつ丁寧に反論し、その対案を述べている良書。すべての反論とすべての提案に対して賛同するわけではないけれど、少なくとも現在の混迷した「失われた」経済の状況について、何故こうなってしまったのかについて理解することが出来るだろう。特に「世界は脱工業化の時代に突入した」という説に対する反論は秀逸であり、工業に携わるものとして素晴らしい考察であると感じた。現代経済を考える上で外せない一冊になると思う。2011/08/19

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