内容説明
変節、寝返りは世の習い。三国志外伝。三国志で最強の武将とされ、丁原、董卓という義父を殺したことでも悪名高い呂布という人物を余すところなく描いて、間然するところがない塚本中国文学の本流。
著者等紹介
塚本青史[ツカモトセイシ]
1949年、倉敷市生まれ。大阪で育つ。同志社大学卒業後、印刷会社に勤務しながらイラストレーターとして活躍。’96年『霍去病』(河出書房新社)にて注目を浴び文壇デビュー。当初はミステリーもあったが、中国史を扱った作品が多くなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あも
67
三国志で一番腕っぷしが強いのは誰と聞かれたら、満場一致で彼の名前が上がる。万夫不当の豪傑にして、二度も義父を殺し、恩人の領土を乗っ取り、豺狼の如しと呼ばれた男・呂布。個人の武勇と反比例するように知恵の足りぬ男と描写されることが多いが、本書の呂布は自分を知った上でどうにも出来ず時勢に流されたりする人間的な男でもある。丁原時代を密に描写しているのは興味深く、歴史オタが陥る史書と違う云々の突っ込み所が一切ない隙のない歴史小説であるが、後半駆け足過ぎたのと、全体的に描写があっさりしている為に盛り上がり所は少ない。2017/11/24
イトノコ
11
呂布は三国志前半のヒールとしてはなかなか魅力的だと思う。大抵の場合は悪辣とした無頼漢で描かれており、極端なのだと戦場に立つとバーサーカーと化すとか、言葉を発しない獣みたいなキャラとか。が、本作の呂布は一足違う。ちょっと頭の足りない普通の人だ。が、なまじ腕が立つばかりに周囲の頭が回る連中にいいように利用されてしまう。丁原、董卓、王允、袁術、袁紹、張邈、劉備…。ザ・流され系呂布!でも実際はこんなもんだったのかなぁと、不思議と納得もしてしまう。まぁ、それと物語として面白くなるかはまた別問題なのだけど…。2019/07/19
ぶっくlover
7
北方謙三氏の三国志の中でお気に入りのキャラが、呂布と馬超でした。そこで他の作家さんはこのキャラをどう表現するのか気になって、読んでみました。 まぁそうだよな、美化しすぎていたよなー 歴史上のある人物を多方面からみるように、いろんな作家さんの作品を読むのが好きです。時には冒頭で読みたく無くなることもあるけれど…。2025/01/04
カール
6
無駄にアクの強いサブキャラ達。バイの丁原やレズの貂蝉とか、Twitterでパズった漫画キャラみたいな個性を持っていて所々の展開が頭から離れない。基本的に史実モチーフの展開なのに、妙に今っぽいキャラ設定している辺りナチュラルにぶっ飛んでいる。この解釈の仕方がちょっと新鮮。このB級感。わりと好き。ただ反比例して呂布がパッとしない。クラスに大体一人ぐらいいる、特に意思表示も示さない、流されるままに生きてきたかのような根暗男子みたいな感じ。物語も駆け足気味で薄味。見どころは無い。でも、嫌いではないかな。2020/06/10
ハッピー
5
【図書館】三国無双で敵として出てくるとめちゃ怖い呂布を主人公とした1冊.嫁と娘がいて父親してる呂布が新鮮だった!そして最後が衝撃的?!2015/04/12