内容説明
昔々、一匹の賢い魚が、海から頭を突き出して、「ああ、陸の上を探検してみたいなあ」と思っていた。魚が陸を歩くなんて無理、だって?でも、賢い魚はあきらめなかった。考えに考えて、ある日とうとう…?何千万年もの時の流れ、生物の進化のいとなみに心がさそわれる、絵本の楽しさにあふれた一冊。
著者等紹介
ウォーメル,クリス[ウォーメル,クリス][Wormell,Chris]
1955年イギリスのゲーンズボロに生まれる。美術学校の絵画教師をしていた父のもとで、絵を描きはじめる。広告やデザインの仕事で頭角をあらわし、1991年、息子のために作った初めての絵本『動物のアルファベット』で、ボローニャ国際児童図書展のグラフィック賞を受賞した。ナショナル・アート・ライブラリーズ・イラストレーション賞受賞、ケート・グリーナウェー賞ノミネートなど、絵はもちろんのこと、ひねりのきいた文章に対しても高い評価を受けている。
吉上恭太[ヨシガミキョウタ]
1957年東京に生まれる。週刊誌・児童書の編集者を経て、翻訳、編集、小説の創作など、幅広い分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
20
「ひとりぼっちのかいぶつと石のうさぎ」のクリス・ウォーメル氏の絵本。どうしても陸に上がりたかった賢い魚が足を作って陸に上がる。生物の進化のお話。2017/12/05
バニラ風味
19
海の中、カラフルで色々な大きさ形の魚が溢れています。でも、そんな魚たちが注目していたのは、一匹の地味な魚。でもね、この魚チェスらしきものをしているのです!とても賢くて、アイデアに溢れたこの魚は、みんなが憧れている陸地に行こうと思いたち、長靴のような「足」を作り、ヒレに履いて、陸地に上がったのです。陸地には誰もいなくて、結局寂しくなり帰ってきたのですが、それが後に大きな進化に繋がります。色もカラフルで、見ていて楽しい絵本です。グローバルなメッセージ性があり、見た目ではなく、中身だよ、と思わせます。2016/05/08
Comit
18
市立図書〜海の中でしか暮らせなかった生き物が陸に上がるまでを描いた絵本。“かしこいさかな“は考える。失敗しても新しい方法を考える。岩に座り、考える人ポーズを取る魚にはクスッとしてしまいます。生物の進化を一緒に考えているような感覚で読めるので新鮮です✨返却コーナーで出会った一冊。図書館本は、ほぼ予約受取で済ませていますが、意外とこういう所で見つける良本も多いですね🤭2025/01/13
たーちゃん
18
息子は「他の魚がえーーっ!って顔しているね」と言っていました。2023/07/05
る*る*る
17
4学年読み聞かせ。地球に、まだ魚しか生き物がいなかった時代。中学年にも分かりやすく、聞きやすい文章の進化話。当たり前に、人間の祖先は猿と思っている子ども達。大判絵本で、様々な魚の色も鮮やかであきずに聞いていた(=゚ω゚)ノ ラストの場面もつい、見入ってしまう。2015/06/18