内容説明
強大な王が君臨する古代ペルシア。十四歳の少女ミトラと五歳の弟ババクは、崖の洞穴に隠れて暮らしていた。父親が王に謀反を企て失敗したために、生まれ育った町から逃げてきたのだ。共に逃れた兄は、隠してある金を取りにいったまま帰ってこない。そんなある日、ババクには人の持ち物を身につけて寝ると、その人の望みを夢に見る力があるとわかった。ババクに夢見をさせようとする祭司メルキオールの隊商で、ふたりは旅立つことになる。だがやがて…?ふたつの星が三度接近すると、新しい王が誕生するという祭司の夢はなにをさすのか?メルキオールの隊商はどこを目指しているのか?王家の血をひく誇り高き少女の旅が、キリスト生誕の伝説に結びついて…?中東を舞台に展開する壮大な歴史ロマン。
著者等紹介
フレチャー,スーザン[フレチャー,スーザン][Fletcher,Susan]
1951年アメリカ・カリフォルニア州生まれ。オレゴン州在住
冨永星[トミナガホシ]
京都生まれ。京都大学理学部数理科学系を卒業。国立国会図書館司書、イタリア大使館のイタリア東方学研究所司書、自由の森学園教員などを経て、現在は一般向け数学啓蒙書、児童文学などの翻訳、紹介に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
21
疑問だったのは弟の夢見がイメージだったのに原題がAlphabet of Dreams=夢の文字だったこと。メルキオールは最初邪心を抱いていたのにバルタザールによって心を変えたということでいいのかな?実際のキリストは出てこない。2022/05/04
杏子
4
少女ミトラは古代ペルシア王家の末裔という誇りだけを胸に抱いて生きのびていた。かつての豊かな暮らしに戻ることを信じたゆえに、兄を死地へと追いやり、他人の夢を見て行く末を当てる夢見の才のある弟を金のために売ってしまう。彼らを利用する者と助ける者との狭間にありつつ、少女は自問する。高貴な血をひく自分たちにはもっと相応しい場所があるのではないか。こんなところで終わってしまうはずがない…。やがて遥か西方の地へとたどり着いた少女が最後に見たものとは?(コメント欄へ続く)2010/10/06
psy
2
古代ペルシア。弟を守りつつ生きて行く少女の物語。出来れば1人称でない方が好みなんだけどな〜とか思いつつ、面白く読めました。サーサーン朝とかアケメネス朝とか〜?とか思ったら、パルティアでした・・・ラストはなかなかいい感じです。少女マンガテイストアリかと。2010/10/04
黒とかげ
1
話はよくできてるとは思うが、宗教的なことがいま一つピンと来ず…。うーん 日本人には受け入れずらい物語だなぁ。2018/03/28
ばなな
1
想像と違った。2015/09/07