ヨーロッパの100年〈下〉―何が起き、何が起きなかったのか

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  • サイズ B6判/ページ数 409p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198627492
  • NDC分類 230.7
  • Cコード C0022

内容説明

ヨーロッパでは二十世紀のすべての段階がどこかでいまも繰り返されている。イスタンブールのフェリー船上はいつでも一九四八年。リスボンは一九五六年。パリのリヨン駅は二〇二〇年…重層的に積み重なった時間を訪ね歩いた歴史紀行。2004年オランダでNS文学大衆賞、2009年ドイツでライプチヒ文学賞を受賞。

目次

第8章 戦場の街・戦火の村・そして抵抗運動(一九四二~一九四四年)(スターリングラード;スターリングラード ほか)
第9章 終戦の黙示録(一九四四~一九五六年)(ベヌヴィル;オースターベーク ほか)
第10章 戦後を吹き荒れた悲劇(一九五六~一九八〇年)(ブリュッセル;ブリュッセル ほか)
第11章 ソ連崩壊・東欧圏の解体(一九八〇~一九八九年)(ベルリン;ニースキー ほか)
第12章 ミレニアム直前の地獄(一九八九~一九九九年)(ブカレスト;ブカレスト ほか)

著者等紹介

マック,ヘールト[マック,ヘールト][Mak,Geert]
1946年生まれ。アムステルダム大学卒業。1975年から、オピニオン誌「デ・フルーネ・アムステルダマー」で編集者を約10年間務めた後、「NRCハンデルスブラット」や「VPROラジオ」でジャーナリストとして活躍し、90年代以降は作家業に専念。『ヨーロッパの100年』は、オランダで40万部のベストセラーとなり、2004年にはオランダでNS文学大衆賞を、2009年にはドイツでライプチヒ文学賞を受賞。さらに、この本によって人々のヨーロッパへの関心を高めた功績が称えられ、フランスのレジオン・ド・ヌール騎士賞も受勲した

長山さき[ナガヤマサキ]
1963年、神戸生まれ。関西学院大学大学院文学部修士課程修了。専攻は文化人類学。1987年、オランダ政府奨学生としてライデン大学に留学。以後、オランダに暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shin

6
再読。下巻は第二次大戦の終結からコソボ紛争までの「記憶の旅」。現代史を綴るのはおそらく難しい。100年という単位では、出来事も人々も、歴史の箱の中には沈殿してくれないだろうから。そこを敢えて、ナラティヴなエピソードを旅をしながら拾い集めることで、歴史の参加者に自ら語らせるスタイルは新鮮にして重厚であり、単なるジャーナリズムを超えて歴史叙述のひとつのあり方を示していると思う(当然ながら歴史家からは不評らしいけど)。本書を読むと、EUとしてひとつにまとまり続けようとする現在の欧州の努力が奇跡のように思える。2012/03/14

だいごろ

2
他民族と共に生きるというのは、どういう痛みを伴うものなのか、この本は教えてくれます。(エピローグでよく整理されています。) この痛みには残念ながら戦争も含まれます。しかし、そういう生き方をしたければ、少なくとも戦争などの暴力を除いた一部の痛みは、受けれる覚悟を持つ必要があるのかもしれません。(日本も移民を受け入れるべきと、言いたい訳ではありません。)その準備をするにあたって、ヨーロッパの歴史から得られる物が沢山ある事が分かりました。2010/07/20

あがた

1
著者自身が、数々の、20世紀に起きた歴史的な出来事の現場を実際に旅して、当時のことを知る人々に直接インタビューした歴史書。上下2段組みで全2巻。ずっしりと読みごたえ十分の歴史書ですが、その場の雰囲気や当時に人々の息づかいまで聞こえてくるような、血の通った歴史書です。2012/02/05

sekaisi

0
選挙権がなくなってもデモも抗議も起こらない日本2017/11/16

shiggy

0
読了。長くてとても重い話だったけど、個人の話の物語性がとても魅力的な内容でした。「理解できないものを理解するには物語が必要」というのはとても納得出来る。このヨーロッパの100年は戦争の世紀。密度が濃い。いつかまた再読したい本でした。2017/09/12

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